◇ ページ16
『私は今大我と同じ学校通ってて、そんで今日ストバス出るからって叩き起されたところ
んで、紫原クンが辰也の事探してるって言ってたから私も人探しついでに一緒に回ってたの』
「成程ね、元気にしてるかい?」
『勿論元気、でも今は勝手に試合を止めてしまったからこの場からすぐに立ち去りたいわ』
「フフ、じゃあ後で話そうか
オレは久しぶりにAと話したいよ」
『ま、後なら全然』
てかなんでこの一年メンツに木吉先輩がいるの意味わからなすぎるでしょ。揃えるなら一年で揃えろ一年で。
やっと紫原の手が離れたので、皆のバッグが置いているところに飲み物が入った袋を置き木陰へと逃げ込みコート内の会話に耳をすました。
「陽泉って確かIH出場校じゃ!?つい昨日までIHだったはず…なんでこんなトコに…」
「あーだってオレ出てねーし」
IHの試合の結果は知っていたが内容までは詳しく調べてなかった。紫原が試合に出てない?何故という疑問も本人から「赤ちんがそう言ったからそうしただけ」という発言があり、赤司か、と少し眉を顰める。
もうしばらくあっていないが、そういう言動をするのは形成されてしまった人格の方の赤司だろう。一体何の為にそんな真似を。
するといつまでも中断された試合に審判の笛が鳴り響く。流石に怒られてしまっているようだった。
「各チームそろいのTシャツ着ることになってるんだけどキミないの?」
「ダメですか?」
「ダメってゆうか…」
「あ、ダメ、室ちん陽泉確か草試合とか禁止、だから止めたんだ忘れてた」
そう言って紫原は辰也の背中を押す、しかしその紫原の肩を掴み静止をする大我。まぁおそらく大我と辰也も久しぶりの再会なのだろう、だからバスケの試合をしたいという気持ちはわかる。
そんな大我を無視して紫原は帰ろうとするが、大我が「逃げるとかダッセー」と煽ってしまい、紫原も「逃げてねーしっ」と乗ってしまっている。
それからなんやかんやあったらしく、辰也と紫原も同じTシャツを身に付け試合が開始された。
他には興味が無いが、これは紫原と辰也の実力を間近で見れるチャンスだ。勝とうが負けようが多少は有益だ。
しかし悪天候に見舞われ、雨が降り出してしまう。私は急いで傘をさして濡れないようにする。せっかくの休日なのに…。
すると紫原が一直線にこっちに向かってくる。
「大ちん傘入れて〜俺持つから〜」
『え、ぇ?いいけど、』
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作者名:杜若 | 作成日時:2024年2月12日 23時