山田家長女の私。【ヒプノシスマイク】

23話 ページ25

Aside



そんな不安そうな顔で見んな。


そんな心配そうな顔で見んな。


そんな悲しそうな顔で見んな。


今まで気づかなかったのにいきなりなんだよ。



『話さない…。一郎には関係ない。』



…気づいて。お願いだから気づいて。苦しくて息が出来ないの。助けて欲しいの…。



一郎「関係ないってなんだよ。俺はお前の為に…」


『私の為って…何だよ…私はあんたが嫌いだ。嫌いな奴にそんなふうに言われるとイライラして仕方が無い。』



他の兄妹と一緒に見られたくない。



なんで？



気づいてくれないこいつらが嫌いだから？



だから一緒にされたくないの？



私が苦しめられるのはこいつらのせいだ。



素直になれない自分も嫌い。



一人じゃどうにも出来なくて、ずっと変わらないのに、


助けを求めて誰かに迷惑をかけたくない。







かっこよくて強い一兄達に、こんな弱くて醜い自分を知られたくない。







自分でどうにかしなきゃ。



早く解決しなきゃ。


じゃないとこの人達にも見放されてしまう。



気づいて欲しい、助けて欲しいと願っていても、知られたくないとも願っている。




『はっ…ぁ、…分からない。私は…何がしたいの…？』


一郎「おい…A大丈夫か…？」


私の目の前に手が伸びて来る。





〈あははっ、人間サンドバッグだぁ！〉


〈どうして抵抗しないんでちゅか〜？〉


〈強いAちゃんならこれくらい一人で耐えられるもんね〜？〉




分かったよ。


なんで自分が兄妹と一緒に見られたくないか。



貴方たち、ずっと言っててくれたよね…。






〈貴方って本当に……〉


こんな私なんて……









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山田家の恥だ。

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