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22話 ページ24

No side



一郎「…んであんたがAと一緒にいんだよ……左馬刻。」


左馬刻「あぁ?んな事てめぇには関係ねぇだろ。」



送っている途中に車の中で眠ってしまったAを家に着いたと起こす事もなく抱きかかえて車を降りた左馬刻を、

丁度買い物から帰って来た一郎が目撃し、二人の間にはバチバチと火花が散った。


一郎「関係あるだろ。俺はこいつの兄貴だ。あんたみたいな危ない奴と一緒にいさせられねぇ。」


左馬刻「あ"ぁ?てめぇ口の利き方には気をつけろや。ぶっ飛ばすぞ。」


一郎「生憎俺はリスペクトしてる奴にはちゃんとするさ。それよりさっさとA渡して帰れ。」








左馬刻「…本当にうぜぇ野郎だなてめぇは。そんなに大事ならもっとこいつを見ろや。仮にも家族だろうが。」



一郎「お前に言われなくてもそんな事分かって」

左馬刻「てめぇは何も分かってねぇって言ってんのがわかんねぇのか!あ"ぁ!?

ちゃんと世話出来ないなら兄貴なんて辞めちまえクソが!!

兄貴としても…男としてもお前はあいつを守れてねぇよ。」


目力だけで人を殺せそうなほどに一郎を睨みつけて声を荒らげる左馬刻の額には青筋が浮かんでいた。


一郎「…っ」



『んぅー……』


うるさくしたせいか、寝ていたAがもぞもぞと動き始めた。


『うるさ…あれ…もう家…?…左馬刻降ろして…』


左馬刻の怒鳴り声で目を覚ましたAはぼーっとした意識のまま地面に降りた。


左馬刻「今日はさっさと寝ろ。またゲームしてたら殺すぞ。」


物騒な物言いとは別に、優しい手つきでAの頭を撫でると一郎の事など見もせずに帰ってしまった。




『…何突っ立ってんの?邪魔。』



走り去る車を見送って家に入ろうとしたAは自分の兄もその場にいたことに気づいた。


『今日左馬刻の家で食べたからご飯いらない。』


扉を開けて家に入ろうとした時、腕を掴んだ一郎の手がそれをさせなかった。



『ちょ、ほんと何なの!いい加減にしてよ。』


意味のわからない行動にイライラしてきたAは振り返って一郎を睨みつけた。



一郎「A、お前…悩みがあるのか?もしあるなら…俺に」


『うるさい…』

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琳檎(プロフ) - しれっと更新再開します…。これからもよろしくお願いします…( ._. )" (6月20日 22時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 嵯峨野 繆謎さん» お久しぶりです。( 'ω')ノほんとに遅くなってすみません、こんなに早くにコメント下さって泣きそうな位嬉しいです!!! (2020年8月22日 0時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野 繆謎(プロフ) - やっと更新されたあああ!ずっと待ってました!! (2020年8月21日 23時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 叶芽さん» コメントありがとうございます、続きだすの遅くてごめんなさいね(´;ω;`) (2020年8月21日 23時) (レス) id: be3a7aa177 (このIDを非表示/違反報告)
叶芽 - 続きが気になりました!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年5月28日 17時) (レス) id: ab515b650e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳檎 | 作成日時:2020年4月13日 1時

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