16話 ページ18
Aside
『った…』
「あのさぁ…なんで来たわけ？もう学校来んなって言ったよねぇ。」
そんなの、あんたが決めることじゃないじゃん。
「てかやっぱ似てなーい！いい加減山田名乗るの辞めればァ？あははっ」
「ホント。二郎先輩たちに失礼よ。」
午前中は何ともなく過ごせていたのに。昼になるとこれだ。
購買に昼ご飯を買いに行った楓を待ってる時、数人の女生徒に囲まれて人気の無い校舎のトイレに連れてこられた。
学校で面倒事を起こすとまた兄を呼ばれややこしい事になる。
だから私はここで大人しくしていた。
「なんか喋れよ！学校来なさすぎて日本語忘れたの〜？？」
「つか何その目。イラつく。」
『いたっ…』
髪を引っ張られたかと思えばそのまま押されて尻もちをつく。
「お昼ご飯まだでしょ？ここにいいものあるんだ〜」
「私達が食べさせてあげる！」
何かと思えば机に置いてきたはずだった弁当箱を頭の上でひっくり返された。
あぁ…こんな私にも一兄が作ってくれた弁当だったのに…
頭の上から落ちてきた綺麗に巻かれた卵焼きを見て少しだけ胸が傷んだ。
「ぷっ、あははははっ！きったな〜い！」
「貴方の大好きなオニイサマが作ってくれたんでしょ？残さず食べなよ？」
「食べずらいでしょ？飲み物もあげる！ほら！」
次は真っ白な牛乳をかけられて髪から雫が落ちる。
「もうちょ〜臭いんですけど！」
「はやく行こ〜？」
何もやり返さない私を置いて、彼女達はここから出て行った。
相手がやってる事は最低なことなのに…私はこの人たちに何もやり返すことが出来なかった。
『ははっ、ほんと汚い……』
バイトの帰り、知らない人に絡まれれば返り討ちにするし、嫌な事を言われれば言い返せる。
それなのに、私はこの人達にはずっと何も言えないままでいた。
『変わってないじゃん…』
目元がじーんと熱くなってくるが、ここで泣いてはダメだと押し殺す。
その時、廊下から誰かが走ってくる足音が聞こえた。
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琳檎(プロフ) - しれっと更新再開します…。これからもよろしくお願いします…( ._. )" (6月20日 22時) (
レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 嵯峨野 繆謎さん» お久しぶりです。( 'ω')ﾉほんとに遅くなってすみません、こんなに早くにコメント下さって泣きそうな位嬉しいです！！！ (2020年8月22日 0時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野 繆謎(プロフ) - やっと更新されたあああ！ずっと待ってました！！ (2020年8月21日 23時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 叶芽さん» コメントありがとうございます、続きだすの遅くてごめんなさいね(´;ω;｀) (2020年8月21日 23時) (レス) id: be3a7aa177 (このIDを非表示/違反報告)
叶芽 - 続きが気になりました！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年5月28日 17時) (レス) id: ab515b650e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琳檎 | 作成日時：2020年4月13日 1時
