6:残念な人達 ページ19
「ただいま」
「おかえりなさい」
殿が桂ということでツッコミ役を失った銀時と高杉は戦いが終わってからずっとどっちが多く敵を倒したか
「俺の方が多かった」
「いや、俺のが絶対に多かったね」
「またあの2人は…Aちゃん、放っておいていいの?」
顔をこれでもかと言うくらい近づけて言い合う高杉と銀時を見て紗夜は呆れ顔だ。
「ちょっと2人とも」
ため息をついて2人の方に向かったAにそうそう、止めて。と紗夜はしきりに頷く。
「私の方が多かったからね?!」
「ちがーう!!」
どうしようツッコミ、私に出来るかな。
…いや無理だから早く桂くん帰ってきて、と遠い目をする紗夜だった。
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「鬼兵隊の負傷者はどうだ」
「先陣切ってったからそこそこいる。でも死人は出てない」
今日の戦いにて戦績を上げた4人に改めて恐れ慄いた先輩方は早々にここら一帯の指揮を4人に任せた。
「いきなり任せられても状況把握も出来ていない。あやつらはどうなっているんだ」
「状況の把握はヅラとAが得意だろ。やっておけ」
「じゃあ作戦の方は晋助と銀時ということでいいですか」
4人はそれぞれに自分のやるべきことに取り掛かる。
「みんな真面目な時にはカッコイイんだけどなぁ」
「ちょっとだけ残念だよね」
「常に残念じゃないだけマシだよ」
「それもそうか」
負傷者達の手当に大忙しの女子達の酷評と言ったらない。
「それじゃあ手前の方が大将首取りやすいじゃねぇか」
「お前より俺の方が確実だから言ってんだよ」
「何を?!」
「お前らいい加減にしろォオオオ!」
いや、常に残念だったわ。と思い直した女子達であった。
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