5:鬼に捕まっちゃうよ? ページ18
「お前ら」
「前だけ気にしてると」
「「後ろから鬼に捕まるよ?」」
天人と人間が入り乱れる戦場。
先陣を切っていった鬼兵隊が気を引いてくれている間に背後の崖に登った銀時とAが背中合わせで剣の切っ先を敵方に向ける。
「なんでこんな所に女が?!」
交戦しながら崖の方を見た天人が1人声をあげるとざわめきが辺に広がる。
「あの白い髪の奴人間なのか…?」
とにかく容姿が目立つ2人に明らかに天人は動揺している様子である。
「ということで失礼します!」
崖を飛び降りるとその勢いのまま2人は何人か殲滅する。
小柄で身軽なAと運動神経のよく思い切りの良い銀時にとっては崖から飛び降りる程度造作もない。
「やはり奴らを奇襲に回して正解だったようだな」
「ヅラも女の格好すれば行けるんじゃねぇか?」
「戯言を」
そう言うと2人も目の前の敵に斬りかかる。
「さて、今ので何人逝った?」
「2人合わせて10ちょっとは逝かせられたでしょ」
「んじゃあと15人ずつってことで」
戦場でそんなお気楽な会話を交わす2人に向き合う敵は背筋に悪寒が走った。
なんなんだ、この2人は
「なんなんだお前らは、この集団は」
天人は今までに感じたことの無い殺気と強さに後退る。
「俺達は吉田松陽の弟子だぁあああああああああ」
「私達は吉田松陽の弟子だぁあああああああああ」
後に白夜叉、戦場の紅い華、狂乱の貴公子、鬼兵隊総督として恐れられる4人の率いる初陣であった。
結果は快勝。
天人・幕府軍に深手を負わせることとなった。
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