弱者と強者 ページ29
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｢すごい霧ね、前が見えない！｣
視界には真っ白な霧。
辺り一面を覆い尽くすかのような霧は、本当にこの近くに国があるのかどうかさえ分からなくさせていた。
｢この橋沿いに行けば波の国がある。｣
" 波の国 " 。
名前を聞けば大層な国のように思えるが、どうやらいまは世界的に有名な海運会社の大富豪、" ガトー " という男が波の国の全てを支配してしまったみたいで、タズナさんが言うには 、タズナさんたちの作る橋が完成することでガトーが波の国を支配できなくなる。
その為、その橋を完成させようとしているタズナさんたちが目障りで命を狙っているようで、だからこうやって私たちに護衛を頼んだのだそうだ。
.. ガトー、か。
何回かは聞いたことがある。
裏の世界でもまあまあ有名で、私も他国に暗部として行く際に何回かその部下の者を倒したりもした気がする。
... 嫌な予感がするなあ、当たらないといいけど。
｢もうすぐで国に着くぞ。
まだ気づかれていないようだが、念の為マングローブのある町水道を隠れながら陸に上がるルートを通る｣
そこまで用心深く進むのか、と感心する私たち。
それもそうか、命かかってるんだもんね。
町水道を何分か通ると、当たりが一気に開けてきた。
貧しい国だ、と言っていたこともあってなのか、木の葉と比べると家は小さく、どこかすこしボロい。
｢じゃあ俺はここまでだ、
それじゃあな、気をつけろ｣
その言葉を最後に、船を漕いでくれていた男の人は颯爽と遠くへと消えていってしまった。
ギシギシとなる床に不安を募らせているのも束の間、タズナさんが " それじゃあワシを無事に家まで送ってくれ！" と声を出す。
.. 波の国の中に入ってきたんだし、次に襲ってくるとしたら、さっきと同レベルかそれよりも上、か
用心しないと、と足を進めていた、その時。
｢そこかあ！！！｣
『！？』
ナルトが手裏剣を投げ出した。
みんなが驚いていると、カカシ先生が焦ったように投げることをやめるようナルトへ告げる。
『あんまうるさくするとゴトーに見つかるかもよ』
そう言うと、ナルトはふんっとそっぽを向き、また音が鳴った方へ手裏剣をなげた。
サクラがナルトへ叱っている間、念の為ちらりと投げた方をみてみる。
するとそこには1匹のうさぎがいて、可哀想に、と手を合わせようとした。
.. あれ、なんだろう、なんか違和感。
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ぬこ(プロフ) - 私の語彙力では表現しきれないくらい素敵な小説です！！できれば続きをお恵みください…！！！！ (2月24日 11時) (
レス) @page12 id: 71fe28d350 (このIDを非表示/違反報告)
きくさぶなそれ(プロフ) - 夢主ちゃんの複雑で色んな気持ちが混ぜ合わさった心情が分かりやすくてページを読むてが止まらず通読してしまいました！！めちゃくちゃ面白いです！！！この夢主ちゃん目線で物語を見ていくと心臓がキュッとして悲しくなります：：幸せになってくれ！更新応援してます！ (7月17日 2時) (レス) @page31 id: 0cccc81a8c (このIDを非表示/違反報告)
青谷(プロフ) - テウさん» ありがとうございますー！更新頑張ります(｀・ω・´) (2021年4月24日 17時) (レス) id: 5ce8256f2f (このIDを非表示/違反報告)
テウ(プロフ) - 続きが気になります^ - ^ (2021年4月24日 15時) (レス) id: b93e971b7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青谷 | 作成日時：2019年1月3日 1時
