弱者と強者 ページ26
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「しゅっぱーつ！！！」
「何はしゃいじゃってんのアンタ。」
時は進み、今は木の葉の里の正門前。
今からタズナさんを無事に国まで送り届けなければならない。
少しかったるいそんな依頼に、ナルト以外は顔を顰めていた。
初めて外に出るようで、ナルトは外をキョロキョロと見回しては、" うっはー！ " とはしゃぎまわっている。
うーん、サクラが呆れるのも無理はないよね。
「..ほんとにこんなガキで大丈夫なのかよ？」
「ははは、上忍の私がついてますので」
これにはタズナさんもカカシ先生も苦笑いだった。
けれど、そのナルトへの不安を感じるような言葉はナルトにとっての地雷だったようで、ナルトがタズナさんにつっかかっては挙句の果てに " 火影になる男だ " と宣言をする始末。
.. 火影火影、って火影の何がいいんだか。
自分に都合の悪いことには目を瞑り、国民に笑顔を向けているように見せかけ、実は冷酷なのだ。
そんなもんだ、火影ってやつは。
( .. ホントにいい火影なら、瀕死寸前の赤ん坊だった私を暗部の武器として育て上げたりしない。 )
もう何度目かは分からない。
それくらいに経験している、この胸になにかが積もる感じ。
ああ、いやだな、考えたくないな。
そう思うのに、その言葉と対称的にどんどん積もっていく胸の何かに、ため息をつくしかなかった。
***
「ねえ、タズナさん。
波の国に忍者はいないの？」
どれくらい歩いたのだろうか。
よくは分からないけれど、疲労が100でなければ0でも無いようなそんな微妙な今、サクラが口を開いた。
「いや、波の国に忍者はいない。
.. だが、大抵の国には文化や風習こそ違うが、隠れ里が存在し忍者がいる。」
質問に答えていくカカシ先生。
授業でも習わないような知識に、誰もが耳を傾けていた。
わかりやすく説明してくれた先生に、改めて火影のことを教えられる。
____いちいち癇に障るなぁ、ほんとうに。
「まあでも安心しろ。
Ｃランクの任務で忍者対決なんてしないよ」
そう言ってサクラの頭にぽんと手を乗せる。
それに対し、ナルトは不満げに声を上げたものの、サクラは安心したかのように笑みを見せた。
..?
" 忍者対決なんかしない " 。
カカシ先生がそういった時、タズナさんの顔色が悪くなったような ___
まさにその時。
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ぬこ(プロフ) - 私の語彙力では表現しきれないくらい素敵な小説です！！できれば続きをお恵みください…！！！！ (2月24日 11時) (
レス) @page12 id: 71fe28d350 (このIDを非表示/違反報告)
きくさぶなそれ(プロフ) - 夢主ちゃんの複雑で色んな気持ちが混ぜ合わさった心情が分かりやすくてページを読むてが止まらず通読してしまいました！！めちゃくちゃ面白いです！！！この夢主ちゃん目線で物語を見ていくと心臓がキュッとして悲しくなります：：幸せになってくれ！更新応援してます！ (7月17日 2時) (レス) @page31 id: 0cccc81a8c (このIDを非表示/違反報告)
青谷(プロフ) - テウさん» ありがとうございますー！更新頑張ります(｀・ω・´) (2021年4月24日 17時) (レス) id: 5ce8256f2f (このIDを非表示/違反報告)
テウ(プロフ) - 続きが気になります^ - ^ (2021年4月24日 15時) (レス) id: b93e971b7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青谷 | 作成日時：2019年1月3日 1時
