122.冷めていく温度差 ページ27
「……所でそろそろ本題に入らなくてもいいの?」
「……バレてんのかよ」
「イブキくんの目が泳ぎすぎて誤魔化しきれてないよ」
アレで隠してるつもりだった辺りが流石だね
ニヤニヤしながらイブキくんをバカにした
「…えっ、と」
「Aちゃんは、さ…最近どうなの?波風くんとは」
「……まーた人の恋路を茶化す気だべー?んな話すほど進展なんてないよ」
問い詰めれば人の恋話と来た!
…話すことなんて、ない
誤魔化すように笑った
だって事実なんだからーー
「今のAちゃんが忙しいのは分かってるんだけど…」
「…俺達が聞きたいのは、今も気持ちは変わってないのか?ってことだよ」
「……さぁ、ね」
「今は好きとかそーゆー恋愛っての?考えてる暇も無いし」
最初こそ気のせいだと思っていた
…思いたかった
任務が無い日は家で待っていたらミナトが来るんじゃないか、って変な期待したり
里を当てもなく歩き回って探したりもした
偶然でも何でも良い…ただ会いたかった
会えなかった日はきっと任務で居なかった
そう言い訳もして気を紛らわした
やっと姿を見つけられた日は凄く嬉しかったのに…
その隣はいつも空いては居なかった
必ずっと断言したっていい
ミナトの隣にはいつだってクシナがいる
彼の笑顔が好きなのに、段々ソレが毒のように辛くなって
気づけば私は逃げ出していた
視界に入らないように、何も考えないように
薄々分かっていた
好きと言うドキドキした暖かいモノが冷めていくのを
日が経つ事に実感してくる温度差を…
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棗(プロフ) - 桜@symphonyさん» 作ってる本人が言うのもアレですが、私も胸の奥の方がギュッてなってます!(笑)気持ちが共有できて安心しました。そう言ってもらえると書いて本当に良かった!って気持ちになります。ありがとうございます!更新の方も頑張りますね (2017年7月19日 19時) (レス) id: 958addaae7 (このIDを非表示/違反報告)
桜@symphony(プロフ) - 読んでいるうちに胸の奥がぎゅうっとなります。 この微妙な距離感好きです笑 更新頑張ってください! このお話好きなんですっ!! (2017年7月18日 23時) (レス) id: 7086530ca0 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ミナト大好きさん» 作者スペースまで読んでいただき、ありがとうございます!はいっ!これからも頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします (2017年7月14日 22時) (レス) id: 958addaae7 (このIDを非表示/違反報告)
ミナト大好き - コメント失礼します初めてイラスト観ましたカッコイイですこれからも最後まで更新頑張って下さい! (2017年7月13日 23時) (レス) id: 54870f527d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2017年6月25日 1時