【おそ松さん】Six same faces 〜6つ子と6つ娘の出会い〜

キューピッドの矢 ページ29

-カラ松






「キューピッドの矢つったらこうだろ、こう」



そういっておそ松が吹き矢の真似をする。
　


「ちーがーうっておそ松兄さん。それ吹き矢」

「何でだよトド松合ってんだろ。よく漫画で見る天使何か吹いてんじゃん」

「おそ松兄さん、あれラッパだから。吹き矢じゃないから」




チョロ松が訂正するがおそ松はそーだったっけ？と思い出せていないようだ。




「…てか、どっちも死んじゃうから、十四松」

「言えてるな一松！さすがだねー、社会に出てもやってけるねー」

「まじすか。あざーす」

「気持ち悪…ってか十四松兄さんなら何刺さっても死なないでしょ」

「確かに！トド松もやってけるね〜兄ちゃんがよしよししてやろう」

「う、わ、こっちくんな！褒めなくても僕やってけるし！」





弟の突っ込みをおそ松が褒めてあげようとトド松を追いかけまわす。



俺のことは忘れさられたようだ。





…鍋でも洗って準備しておくか。





ギャーギャーと賑やかな兄弟達を尻目に階段を降りていく。
すると、玄関の方から女の子の声が聞こえた。
何やらひそひそと話し込んでいる。
盗み聞きは趣味でもないし本来したくはないが、廊下へ出るタイミングを失ってしまい結果として階段の影に隠れるしかなかった。




「…一人で大丈夫？一美姉ちゃん」

「大丈夫よ、二美。すぐ戻るから」

「…わかった。夕御飯には間に合うようにきてね」

「うん。行ってきます」




どうやら一美ちゃんが出かけるらしい。

一体どこへ行くのだろうか。


女性が一人で出かけるのは心配だが、ついていってやれるほどの仲ではまだない。まだ外は明るいし夕飯までには戻るようだから、きっと大丈夫だろう。
二美がトイレへ入っていくのを見計らって台所へと向かった。

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