8 ページ8
自分たちの居場所を聞いたシュウルは、自分が想像していたよりもずっと進んでないことに顔をしかめた。
ミサキ 「食料はこれだけあればいいかしら？」
ユカ 「うん。十分すぎるくらい。」
シュウル 「じゃあ行こうぜ！」
今は他のチームのことを考えている場合ではないとユカは近道を割り出した。
ミサキ 「近道は？」
ミサキの問いに対してユカは少し悩んだ末に、ある方向を指差した。
ユカ 「この方向に真っ直ぐ行けば今のところ敵はいないよ。」
シュウル 「よし！」
ミサキ 「行くわよ！」
そして３人は塔に向けて木の上を走り出した。
・・・なんだか胸騒ぎがする・・・サスケちゃんも無事に進んでるかな・・・？
ユカ 「サスケちゃん・・・まさかね・・・。」
ミサキ 「？」
シュウル 「どうした？」
ユカ 「ううん。なんでもない。」
走り出してから１時間、３人は森に生息する猛獣や虫などに遭遇することもなく順調に進んでいた。
いつもより息が荒い・・・。体も熱いし、なんでだろう？あんなに寝かせてもらったのに・・・。
ユカ 「ハァハァ・・・。」
ミサキ 「ストップ。」
そう言ったミサキは、突然木の枝の上に立ち止まった。
ユカ 「!?」
シュウル 「ミサキ！どうした？」
動きを止めたユカとシュウルは心配そうにミサキを見た。
ミサキ 「待って。ユカ・・・大丈夫？」
ユカ 「え・・・？」
ミサキ 「息荒いよ？」
ユカ 「ちょっと・・・疲れただけ。」
明らかに２人より息の上がっていたユカをミサキは心配したのである。
シュウル 「顔も赤いし、お前大丈夫かよ。」
ユカ 「大丈夫。それより急ごう？近くに忍がたくさんいる。」
ミサキ 「！」
先ほどからユカにコラッタ、ポッポ、ズバットから次々に敵の情報が入ってきていたのだ。
ユカ 「一番近いのは木ノ葉の人だけど・・・見つかったら戦うことになっちゃうかも・・・。」
ミサキ 「わかったわ。」
シュウル 「ユカ。もし戦闘になってもお前は戦うな。」
ユカ 「え？」
現状を伝えたユカにシュウルは真剣な表情でそう言った。
シュウル 「お前調子悪そうだし、俺とミサキでなんとかするよ。」
ミサキ 「そうね。私たちが戦うからユカは巻物を守って？」
ユカ 「でも・・・。」
２人の提案にユカは何か言いたそうにつぶやいた。
ミサキ 「？」
シュウル 「なんだ？」
ユカ 「ユカね・・・誰も傷つけたくない。」
シュウル 「何言ってんだ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らむ | 作成日時：2021年1月26日 1時
