【青の祓魔師】囚われし白―第3幕―

第88話 ページ4

いきなりの質問にみんな絶句し、皆それぞれが反応を示した。







やはり一番最初に行動したのは柔造だった。






柔造「蝮！和尚を邪魔すな」







和尚「せやなぁ...こう見えて私も忙しくて
な...」







時雨「.........」







私は黙ってその話を聞いた。蝮の今までの違和感が掴めるように気がしたから。







和尚「とても大事な務めなんや」







蝮「...！明陀の言い伝えでは...！
明陀の祖である不角が不浄王を降伏せしめ
た時不角を睨めつけていた゛右眼 ゛だけ
が現し世に残ってしまった不角はそれを
子々孫々封印し続ける為にこの明王陀羅尼
を開いたときいています」







蝮「...つまりこの゛右眼 ゛を守る事...！
それこそが明陀に生まれた者の宿命であり
使命であるはず」







時雨「...?!」







蝮は一体何を伝えようとしているのだろうか。今までの違和感は…どこか繋がりそうで繋がらない。







蝮「その使命を捨ておいてまでやらなければな
らん事とはなんなんや！」







柔造「蝮！大概せえ！」







和尚様のことを全てを把握している訳ではないが、明陀のために見えないところで動いてくれている和尚様に言うことではない。






時雨｢……蝮…。｣







和尚「堪忍な蝮...呼ばれればいつでも顔出す
さかい許したってや」







蝮「............!!」







妹である蝮のことを理解したい。何を抱えとるんや？
私に…言えんことなんか…？







ﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞｯｯﾎﾞｯｯﾌﾞﾂｯ＿＿＿







とそこで、急に護摩壇からの音が消えた。







時雨「和尚様！護摩壇が！」







和尚「...む?!」







時雨「!!!!!!!」







和尚様に叫んだ次の瞬間、護摩壇の炎が一気に盛り上がった。

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