第216話:言い訳 ページ26
「……違うんだ。
帰ってきてから、Aから目を逸らしていたのは……、Aの体の傷を見たら、眞鍋への怒りと嫉妬で気がおかしくなりそうだったから。
汚い感情が渦巻いて、溢れ出したら止められないと思って。
本当はこの感情が治まるかもしくは、Aの怪我が治るまで君には近付かない方がいいかもしれないとまで考えた。
……結果、Aを不安にさせただけだった。
…ごめん。」
「赤司さんは悪くないんです……、謝らないでください、」
彼は何一つ悪くない。
それは当然の反応で、「避けないで欲しい」なんていうのは私のわがままだ。
いつでも私を傷付けないことを優先してくれる優しいこの人を、いつも私のせいで思い悩ませてしまう。
……どうしたら。
「………。」
重くなってしまった空気を押し退けるように、なんとか口を開く。
「あ、あの、赤司さん。
私、2人で話せる時間を作ってもらったのには、今日の件を報告し合うことと、避けていた理由を聞くことと、もうひとつあったんです。」
「…うん?」
少しゆっくりとした反応で、私の次の言葉を待つ赤司さん。
「えっと、お願いがあって……あっ、この「お願い」はいつものやつじゃなくて、赤司さんが嫌なら断ってくれて全然大丈夫なんですが、」
「お前からの願いならなんだって聞くつもりだけれど……。
それで、内容は?」
「はい。あの……わ、私の。
私の、身体に。
さわって、くれませんか?」
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Mae(プロフ) - ?? ??さん» わー!嬉しいコメントありがとうございます!遅くなりましたが続編もぜひお楽しみ頂けたらと思います!^^ (2022年4月19日 19時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
?? ??(プロフ) - つい一気読みしてしまいました、、くっそ面白かったです続き待ってます!!! (2022年4月9日 21時) (レス) @page47 id: faab22f8d0 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» お待たせしてすみません!汗楽しみに待っていて頂けて本当に嬉しいです!!(*ˊ˘ˋ*) (2022年1月20日 3時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - やはりMaeさんは神だ…!更新ありがとうございます! (2022年1月16日 21時) (レス) @page46 id: e645865379 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» 神!?笑コメントありがとうございます!書き溜めておりますので暫しお待ちを!かっこいい赤司くん書けるよう頑張ります(^^) (2022年1月8日 16時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mae | 作成日時:2021年3月17日 2時