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小湊「御幸先輩のことは尊敬してますけど、でもちょっと納得いかないな……」
A「あああああ!いやいや。違うの違うの。私の方が無理って言うか、なんて言うか……。御幸なら他にもいっぱい選べるし、いいでしょ!」
小湊「……御幸先輩は多分、
A「…………」
一昨日の表情を思い出す。
小湊「あ!あの絵!寮の部屋に飾りましたよ!なんか不思議と落ち着きますね。栄純なんかさっき、わざわざオレの部屋まで来て拝んでましたよ」
A「大袈裟だな!そんな神様みたいに!」
小湊「え?いや?神様なので、
A「?何の話?」
小湊「聞いてないんですか?」
A「いや3日ともたなかったし……。大して会話もしてないし」
そうだっけ?いや、色々話を聞こうとしてはくれてた。
小湊「だらしないな。あの人」
A「ん?なんて?」
小湊「なんでもないです!
A「点描っていうの。御幸が奨めてくれて始めてみたんだけど、もう、なんかいいかな?もう描かない!」
小湊「え!?栄純も欲しがってたのに!」
A「ゴメンね!ははっ」
もう、描きたくないや。昨日も今日もあんなに頑張ってたのに。私……。
小湊「なんか……やっぱり元気ないですよ。先輩」
A「えへ?そう?慰めてくれー!」
小湊「……いくらでも慰めますよ。あなたのためなら」
ン?ナンデスト?
「A!!ハァハァハァハァ……」
A「え?何?」
御幸だった。めちゃくちゃ汗かいてるのに青ざめていて、そして小湊くんを見て、少しだけ目を伏せた。
御幸「見つけてくれたんだ。小湊サンキュ。もう戻っていいぞ?」
小湊「探してたんですね」
御幸「当たり前だろ」
小湊「しっかりしてくださいよ」
御幸「は?」
小湊「じゃ、ボク、寮戻るんで!失礼します!」
A「え?えええ!?行っちゃうの?」
御幸は手のひらを顔に当てて、深くため息をついた。
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作者名:ほさつ1秒83 | 作者ホームページ:https://twitter.com/hosatsu1_83
作成日時:2020年9月4日 16時