点描曼荼羅 ページ31
御幸が帰った後、改めて御幸からのプレゼントを開けた。
さっき話してくれた想いが伝わってくる。
すぐに帰ってもらったのは、正直まだ何が本当で何が嘘だったのか、整理がつかなかったから。
もう昨日の今日ですっかり御幸に落ちてしまってる自分も恥ずかしかったし、
クラスのみんなが知ってたとか、あっかーや、あの麻耶が協力してたとか……。
ありえないでしょ。
私、アホすぎるし！
……急にみんなが机の下でガッツポーズしてた後ろ姿を思い出す。
お前らもアホか！
急に笑けてきて、涙が出て、「笑い泣き」ってヤツを初めて経験した。
春から、特にクラスに馴染んでる様子もなく、ただマイペースに、せいぜい倉持としか喋ってなかっただろうと思われる御幸が、
クラスを巻き込んでまで何やってんだよとかも思うとやっぱり笑い泣きして、
また可愛くない涙がぼたぼたぼたぼた落ちて紙袋を湿らせた。
お姉ちゃん、御幸見てどう思ったかな。
ざま見ろ、アレは私を好きなんだって……。
あははあはははははは。
また笑い泣きになった。
やっぱり意味わからん。
御幸は……、御幸には……、
多分みんながイメージするもっと可愛い子がいるはずなのに。
もっとみんなが納得する人がいるはずなのに。
――――女性は女性らしく
頑張ってみようか……な。
いろいろ……。
そんでビックリさせてやろうかな、お姉ちゃんを。
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作者名：ほさつ1秒83 | 作者ホームページ：https://twitter.com/hosatsu1_83
作成日時：2020年9月4日 16時
