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『私は今、とんでもない状況に立たされています』

 そんなことを認めてしまった前日…、そして次の日の朝。テルマさんが用意してくれた小さな部屋にて、夢を見ていたのではないかと再確認。

昨日と同じように頬をつねったり叩いたり。最後にぎゅっと目を閉じて。

ーーうん、夢じゃない。

 次、目が覚めたら私はいつものようにベッドの中にいて。時計がジリジリ鳴って、のそりと起き上がる。朝ごはんと着替えを済ませて、いつもどおりの道を通って出掛けていく…そんな『いつも』の朝は来なかった。

 代わりにやって来たのは、夢見てやまなかった世界。勿論、未だに信じられない部分もある。

けど私、考えるの嫌いだし。

と、適当な理由をつけて認めた。


 ベッドの脇に用意されていた見慣れない服に袖を通して、鏡を覗きながら息を吸い込んだ。僅かにお酒の匂いが混じる。

ちょっとだけ緊張。うっすらと聞こえてくる心臓の音に、なんだか実感が湧いた。






 私は何をしたらいいだろう。
きっと優しいテルマさんは、何も見返りなんて求めてないと思う。でもこちらとしては、なんにもしない…というのは流石に申し訳ない。というか非常識だ。日本人は細かいんですよ!なんてね。

例え、簡単なことでもできたらいい。お店の掃除だとか、グラスを洗うだとか。外に出られるならおつかいだってなんだって行きたいと思う。あ、そしたら勇者に会えるかも!


「ああname、おはよう。よく眠れたかい?」
「おはようございます。はい、もうぐっすり」

 疲れが溜まってたんだろうね、と相槌をうつテルマさんに、早速私の考えたお手伝い計画を伝えようとしたが、まずは朝食だよ、と遮られてしまった。


 次々と並べられていくお皿に、私はゆるゆると顔を綻ばせた。すっごく美味しそう。

…おっと、それはさておき。私は今度こそ計画を彼女に話していた。

「……で、どうでしょう?」
「そうだねえ…。まあ、折角だからnameができる範囲で、ね?」
「! はい!ありがとうございます!」

 やった!と手を胸の前で合わせると、テルマさんも笑って助かるよ、と言ってくれた。

ああ、私幸せものだなって思う。
ううん、あんまり帰りたくなくなってきたぞ…?

そんなことを考える私は本当に呑気だ。でもこんな素敵な状況を逃したくない。
目前に迫る勇者くんとの出会いと、これからの生活を、鼻歌混じりで迎えていく。
ルイーズが単純ね、と呆れるように鳴いた。



◇暫し邂逅を待たれよ





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設定タグ:ゼルダの伝説 , スマブラ , camille   
作品ジャンル:恋愛
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camille - カラヒツジさん» 初めまして、読んでくださってありがとうございます!最高だなんて!とても嬉しいです!ゼルダ、楽しいですよね。私も一番気に入ってます!頑張りますね(^^*) (2017年8月11日 15時) (レス) id: bccdb31748 (このIDを非表示/違反報告)
カラヒツジ(プロフ) - はじめまして!ゲームの中でゼル伝が一番好きで好きで!!リンクの小説がもう最高です!他のみんなも最高です!頑張ってくださいな!! (2017年8月11日 0時) (レス) id: fad247e788 (このIDを非表示/違反報告)
camille - アリアさん» 初めまして。わぁ、ほんとですか!ありがとうございます、とても嬉しいです!儚い恋ほど、私にはなんだかきれいに見えて、ついつい書いてしまうんですよ。そろそろマルスのお話も書きたいと思っていますので、これからもお付き合い頂けたら光栄です(^^*) (2017年4月30日 18時) (レス) id: 87a4171143 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - はじめまして!part1のマルスのお話が切なくて読んでて泣きそうになりました...マルス大好きなのに夢小説少なくてがっかりしてたところに作者様の小説と出会えてとても嬉しいです!ゼルダも大好きなのでこれからも応援してます(*´∀`) (2017年4月30日 18時) (レス) id: ce2efe2a6e (このIDを非表示/違反報告)
camille - ずんだもちさん» 初めまして、コメントありがとうございます!気に入っていただけたようで光栄です(*^^*)文才は皆無ですよー!笑 だけど、そんな風に言ってもらえて、少し自信がもてました。たくさんの嬉しいお言葉、本当に感謝しています!ご期待に添えるよう頑張りますね。 (2017年3月30日 22時) (レス) id: 0ef14f60fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:camille | 作成日時:2017年1月4日 21時

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