〃 ページ3
。
｢そろそろやめた方が身のためだぜ。ハウルならまだ大丈夫だろうけど…Aには手に負えない輩だってうじゃうじゃ居る｣
全くの正論だ。戦場はなんとなくで行って無事に帰って来れるような所じゃない。
｢うん…分かってはいるんだけど、なんか癖になっちゃってねぇ…｣
｢なら尚更やめた方がいい。自己犠牲は自分の身を滅ぼすだけだからな｣
｢自己犠牲なんかじゃないもん。私が私のためにしてるだけで、自己満足っていうか…。って違う！だからこれは、回復魔法の練習で…！｣
｢……。なんでもいいけどさぁ、最近行き過ぎだと思うぜ。前はそこまででも無かったけど…いい加減ハウルにも気づかれちまうぜ｣
オイラはその方がいいと思うけどな、と言いながら薪を移動させるカルシファー。他人事だと思って…こんなことハウルにバレたら、余計なことするな！って怒られるに決まってる。私が捕まってこの城の存在が知られでもしたらどう責任取るんだ…的な。
｢ハウルはハウルでAが心配なのさ。｣
｢そんなの嘘よ。ハウルは…私のことを見てはくれないもの｣
｢……なぁ、｣
｢あっ、いやいや、ごめん！やっぱり今のなし。なんか今の私気持ち悪かったね。なんでもないや！じゃあ、ね！ちょっと行ってくるだけだから！｣
カルシファーの言葉を遮って急いで扉を開け後ろ向きのまま閉じる。危ない危ない、ドロドロの感情が…出てきそうになってた。
目を閉じてゆっくり深呼吸をする。私の恋心は、ドロドロして、苦しくて、とても人様に見せれるようなものじゃない。こんな想い、無くなってしまえばいいのに…
赤く染まる空を見上げて思う。ああ、私もあの空に吸い込まれて、この身ごと燃やし尽くされちゃえばいいのに。
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遊ちゃん_SKZ(プロフ) - 続きが気になる....！！ (2023年1月24日 6時) (
レス) @page6 id: fe8355afed (このIDを非表示/違反報告)
甘味(プロフ) - マヤさん» ありがとうございます！！ぼちぼちまた更新再開しようと思ってるので頑張りますね…(^^*) (2019年8月16日 23時) (レス) id: 5f80f90127 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ(プロフ) - とても面白かったです！更新楽しみにしてますね(o^^o) (2019年4月21日 8時) (レス) id: d7a9b15609 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘味 | 作成日時：2018年12月9日 19時
