(8) ページ9
・
馨は本条Aの衣装部屋で、服を選ぶ。
一着ハンガーにかけている服を手に取ると、本条Aの方に向いた
「この服いいんじゃない?本条Aさんはノースリーブを含めた、
袖が膨らんでない感じの服の方が似合うよ。それと、髪も緩く巻くとかしたほうがいいかな。」
「あ、いや、あの私天然パだから、学校にはヘアアイロンかけて行ってるの」
「じゃあ、ヘアアイロンかけずに明日は学校きてね。いい?」
「別にいいよ。ぜんぜん」
「あと、まぶたも今日みたいな二重の方がいいよ。
それに加えて、髪の毛はポニーテールにして結び目にリボンとかしたらいいんじゃないかな」
「ほお」
「あとあと、女子生徒用の制服似合ってないから、
男子用のカッターシャツとネクタイとジャケットにスカートにした方がいい。
スカートは因みに黒か紺。僕が用意しておくから、明日第三音楽室に来てね」
流石にそれには僕はびっくりした。本条Aのために制服用意してやるの…?
「え、そんなことしてもらって大丈夫なの…?」
用意してもらう本人もびっくり。でも、馨は気にしないらしかった。
「君は磨けば光るらしいからね」
「?」
その本条Aのイメチェンのあと、僕らは晩ご飯をご馳走してもらって帰った。
そして、僕はもう一度馨に聞いた。
「本当に磨けば光るとかで、あいつのお金かけるわけ?」
「ちょっとでも可愛い方がいいだろ?おんなじ部活のメンバーだし。
しかも、僕たちのおもちゃになるかもじゃん?」
「…そうかなぁ?」
73人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:卣秦 | 作成日時:2019年10月23日 18時