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常陸院兄弟の二人を例えるならば小悪魔。容姿は抜群で、家柄がいいから彼らに対する待遇が良い。

性格は中等部の時女の子を酷い振り方をしていたらしく、よくはないだろう。

でも、私は常陸院兄弟を好きになってしまった。


私は音楽の名家に生まれて、日々音楽、音楽でしんどい時もあった。

バイオリンやピアノは演奏会にお呼ばれしたり、パーティーや舞踏会のオーケストラの一員として

参加したり、ソロのコンサートを頼まれることも多々あった。

その多忙故、中学に通うことを疎かにしていて、

勉強は合間をぬって自主勉強をしていたけれど、出席日数の問題もあり、

音楽の推薦をくれる高校へ進むように両親に勧められた。

そうしてその推薦をくれたのがこの桜蘭高校だ。もちろん喜んで入ったけれど、

小中学生の頃から1に音楽2に音楽だったから友達なんてもちろんできなかった。

それでも頑張って一人二人友達はできたけど、同時に好きな人もできた。

それが常陸院兄弟で、告白したら「顔が中の下」って振られた。


でも、諦めきれない気持ちがあって、私は耳寄りの情報に頼り、第三音楽室の部屋を開けた。

すると、中には常陸院兄弟含めるホスト部の部員がいた。


「「「「「「いらっしゃいませ!」」」」」」


迎えてくれたけど、入ってきたのが私だと気づいた瞬間常陸院兄弟は「げ」と言いたげな顔をした。

それに対して悲しい気持ちもあったけど、須王先輩に手を引かれてその気持ちもシュンと消える。

なに、なに、なに、なに?パニックの方が悲しさよりおっきかった。


「お嬢さん、いらっしゃいませ。誰をご指名ですか…?」


私の首の後ろに腕をまわし、近距離で話し始めるけど、私はその腕をほどいて、

状況把握するために聞いてみた。


「いえ、あの、ここに来るのは初めてでして。ホスト部はどのような活動をされているのですか?」

「名前のまんまだよぉ〜!」


埴之塚先輩がそういうので、私は早速と言わんばかりに指名する


「そうですか、指名できるのでしたら常陸院の双子を…」

「「却下」」

「却下は受け付けないぞ。本条さんをご案内しろ」

「いや無理だって鏡夜先輩ー!」

「この人に接客とか無理ー!」


まあ常陸院兄弟はもちろん納得いかないらしいから、私は「だったら大丈夫です」と、

第三音楽室を出て行った。

常陸院兄弟に嫌われちゃってるみたいだし、叶わない恋ってやつか。

でも、私の告白の仕方に問題あったよねー

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作者名:卣秦 | 作成日時:2019年10月23日 18時

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