邪神の娘【オリキャラ】 (ページ8)

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邪魔な思考ページ8

あの警官は何を言おうとしていた？
あの警官は何を伝えんとしていた？

…良心、だって？

……人を殺し続けたボクに？

………馬鹿馬鹿しい。

「帰ろう」

ボクは1人そう呟き帰路を辿る。
上着は脱ぎ捨てて、代わりはその里の服屋から頂く。
そして…来た時と同じようにフードを被り電車に乗り込む。

…頬を伝ったのは何だったとか、この気持ちは何なのかとか…きっと、どうでも良くて、考える必要のないこと。

大丈夫、大丈夫。
いつも通り、何も変わらない。
ただ、人を殺してしまっただけ。

…殺して『しまった』？
…殺した、殺しただけ。
悔いるようなこと…何も、ない
無いはずなのにこの気持ちは何だろう。
……少なくとも良いものでは無い…

…良心なんてボクには無いのに
…今更悔やんだってどうしようも無いのに
…何をボクは考えているんだろう

普段は働かないくせに
こういう時だけ働くのだ。
考える…頭って奴は。

「…邪魔、だなぁ…」

…邪魔者は殺したいけど
自殺は馬鹿馬鹿しいから
…死ぬなら、他人に殺されたい

でもボクは…生きる事も死ぬ事も望まれない…
昔読んだ何かの本に書いてあった気がする。
嘘つきも穢れた奴も、お嫌いだって…

…「神」ってやつは。

何を好むのか…
正直で、清い奴か。
…そんな都合のいい奴が、いてたまるか。
……そんな良い奴がいたら、ボクはこんな事してないんだから。
こんなに、穢れてないんだから。

ねぇ神様。もし居るのなら……もしも、願いを叶えてくれるなら。
…「幸せ」を、教えてください。
…「間違い」を、教えてください。

…ボクの何がいけないのか
……ボクは何をすればいいのか
………何も、分からないから
…………教えてください。
……………穢れきって救いようがない
………………嘘つきの、人殺しに。