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まあしかし、これだけ女の子が群がっていればシリウスの元へたどり着くことはできない。私は少し考えて杖を取り出し、大きな花火を上に向かって打ち上げた。
ただシリウスに自分の居場所を伝えるために打ち上げたが、すぐに２発の花火が更に打ちあがる。一発は目の前で、もう一発は私の後ろから。この対応の素早さは十中八九ジェームズとシリウスである。そのあと、小さめの花火があちこちで上がり、たぶんリーマスとピーターがやれやれと言った感じで合わせてくれたのだろう。
女の子たちが頭上で上がる花火に気をとられている間にシリウスは私の元にたどり着き、私の腰を抱いた。
「Nice one！」
彼は一言私を褒めて音楽の鳴り響く場所へとエスコートしてくれた。そうしてしばらく二人で踊り、外で休憩しようということになった。
外へ出ると火照った体に冷気がちょうどいい。外のテラスにある柵に寄りかかって二人で星を眺める。天文学で復習したからシリウスがどれかすぐにわかった。
「A」
名前を呼ばれ、隣に立つシリウスの顔を見上げる。半年前、初めて会話をした日。そこまで身長差がなかったはずが、今では見上げないと彼の表情をうかがうことができない。下から見ても相変わらずハンサムで、むしろこちらを伏し目がちに見降ろされたら色気が増す。
なんて考えていると突然わきの下に手を入れられて持ち上げられ、先ほどまで寄りかかっていた柵の上に向かい合って座らせられた。一人の人間を軽く持ち上げられて、心臓が大きく高鳴った。
いつも見上げるシリウスが私より少し下にいる。シリウスは私の膝に触れるほど体を寄せて私を見上げた。宝石のようなその瞳は、グレーというよりシルバーのようだ。その瞳に見惚れていると、耳元でぱちん、という音がした。
「なにしたの？」
「メリークリスマス、A。それと、遅れたけどハッピーバースデー」
どうやらヘアアクセサリーをくれたらしい。どんなものかは自分で見えないため、シリウスに似合ってる？と聞けば、最高、と笑顔で答えてくれた。
その笑顔にきゅう、と胸が締め付けられる。どうしても我慢できなくて目の前にあるシリウスの頭を抱きしめた。うお、と驚くシリウスだったがすぐに私の背中に腕を回してくれた。この笑顔が守りたい。そのためならなんだってできる気がした。
「ありがとうシリウス」
目から零れ落ちる涙に気が付かれたくなくて、私はさらに抱きしめる力を強めた。
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アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» ありがとうございます！長い作品ですが、お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年1月27日 13時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - キメラ想像したらめっちゃ笑いましたwwまだ読んでいる途中ですが続きが気になって黙々と読んでいます。更新お疲れ様です、応援してます！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» つなぎ目だらけで舌を出すキメラを生み出してしまいました…wご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - フランケン・アインシュタインはおもろすぎるｗアインシュタインとフランケンシュタインは別物ですよ〜 (2023年1月25日 10時) (レス) @page8 id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - みーやんさん» ご指摘ありがとうございます！見当たる限り修正しました、ご迷惑おかけします。読んで下さりありがとうございました、これからもよろしくお願いします (2022年12月13日 0時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2022年11月26日 20時
