検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:27,966 hit

ストーカー被害 ページ4

鈴を守らなくてはね。

猫になったままだと困るなぁ。

「…頭を打ったのか??」

国木田君が困惑した顔で聞いてくる。

酷いなぁ。

「私は純粋に彼女を守ろうとしているのだよ?」

まぁ、一緒に居たいのだけどね。

彼女に手を出そうとする輩何て私が始末してあげるよ。

「…そ、そうか、遂にきちんと仕事を…」

ブツブツと何かを言いながら国木田君が去ってしまった。

さて、彼女に会おうかな。

「お客さん!」

そう思った矢先に彼女の声が聞こえた。

「鈴。とても綺麗だったよ」

舞台上の鈴は見間違う程綺麗だった。

其の一言に限るくらいだ。

「本当ですか?有り難うございます!」

嬉しそうに顔をほころばせる様子がまた可愛かった。

「私は武装探偵社の一員でね、君の護衛をする事になったのだよ」

「護衛、ですか?私はそんな事頼んではいませんがマネージャーでしょうか?」

不審そうな顔付きになり、眉を潜めた。

「ストーカー被害にあっているのじゃあ無いのかい?」

「しつこい手紙が届く程度ですよ。後は時々贈り物が届く程度です」

鈴は気にした風は無く、平然としていた。

「駄目かい?私は君の安全を護る為に仕事を引き受けたのだけどねぇ」

申し訳無さそうに鈴が私を見た。

「そんなに心配する事は有りませんよ」

「君は女の子だろう?何かあったら助けが必要だ」

中々良いと言ってはくれない。

「…マネージャーには言って置きますのでお引き取り下さい」

ペコリとお辞儀をされる。

何故こんなにも拒絶されるのだろうか?

「…君が私を側に置きたくない理由が検討も付かないね」

「只、貴方を私の問題に巻き込む訳にはいかないからです」

彼女が寂しそうに微笑む。

「其れが仕事だからね。私を頼ってはくれないかい?」

じっと彼女が私を見詰める。

「…有り難うございます。えっと…」

「太宰治だよ」

私の名を口の中で反芻する彼女。

「太宰さん、宜しくお願いします」

「所で、ストーカーには誰か心当たりがあるかい?」

彼女は少し間を持って首を振った。

「…期間は一週間にしましょう?」

何か理由があるのだねぇ。

言えなくて自力では何も出来ない様な。

何だろうねぇ?

「そうするよ」

一週間あれば十分だよ。

彼女の手を引き私は歩き出す。

猫の方が対応が優しい何て酷いなぁ。

「太宰さん…」

小さく名を呼ばれた。

振り返るとニコリと微笑まれる。

ーーーごめんなさい

そう口が動いていた。

護衛生活→←高校生…?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
57人がお気に入り
設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彼岸花(プロフ) - 有難うございます!更新遅くならないようにしますね! (2017年6月10日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2017年6月10日 10時) (レス) id: ce2af6657d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 白夜の幻想者さん» 有り難うございます!そう言ってもらえると嬉しいです (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 夏さん» 頑張って書きますね!コメント有り難うございます! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 面白いぃぃぃぃ!!(ΦωΦ)更新がんばって! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年5月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。