ツナ夢2 ページ26
．
シン…とした暗闇の中、私はそっと瞼を押し開ける。
目の前に広がるのは、好きな人のあどけない寝顔。
…あぁ、好きだなぁ。
思わず頬を緩めて、身体を襲う倦怠感と行為の余韻に身を任せる。
5分程経っただろうか。
私は極力音を立てずにシーツを捲り、身体をベットから滑り落とす。
その途端に身体を包む冷ややかな空気に身を震わせながら、ベットの下に脱ぎ捨てた衣服を身に纏った。
スカートのチャックを上げた時に、視界にキラリと光る物が映る。
私の左手の薬指には、レプリカだけれど透明な石の付いたシンプルな指輪。
これを彼がくれたのは、去年の春…私と彼が高校2年生の時だった。
『こ、これっ…！受け取って…くれる…？』
イマイチ締まらない渡し方だったと、今でも思い出すと笑ってしまう。
私が笑顔でそれを左手の薬指にはめた時、彼は言った。
『…お、オレ、ここに絶対本物付けてあげるから！！』
真っ赤な顔で吃りながら精一杯そう叫んだ彼は、その後家庭教師だという赤ん坊にからかわれていた。
当時の私にはとても嬉しくて…そんな日が来ると根拠もなく信じていた。
しかし、そんな日は来ないと知ったのは…一ヶ月前。
ずっと…おかしいとは思っていた。
彼の家庭教師は赤ん坊で、手に銃を持っていた。
彼の不良の友達はいつもダイナマイトを持って、彼の事を『10代目』と呼んで慕っていた。
彼のもう一人の友達だってただの野球少年だったハズなのに、いつの間にか手に持っているのはバットではなくて刀。
他にも…私の常識では考えられない事がたくさんある。
私は、それを見ないように、気にしないようにしていた。
彼が、一生懸命隠そうとするから。
彼がそう望むのなら…と、私は見ないフリをした。
指からゆっくりと指輪を外す。
そして、彼の寝顔を見つめた。
「…好き」
ポツリと溢れた言葉は、暗闇に消える。
彼に届かずに、どこかへ。
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ユズナ(プロフ) - 今吉いぃぃぃぃぃぃいえあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ！！！！(((( とりあえず、いまよしぬ レベルですよこれ…禿げそう(( (2015年11月8日 8時) (
レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
鹿野悠(プロフ) - 甘夏蜜柑さん» ありがとうございました！ブン太待ってます！ (2015年7月12日 14時) (レス) id: 0a529b702d (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 朔夜さん» 了解です！もう少し時間がかかってしまうかもしれませんので気長にお待ちください！ (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 涼風さん» 続編に行ったら書かせていただきます！一応赤司のは書いたのですが、僕司夢っぽくもなっているので別の物を書いて載せたいと思っています。 (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 鹿野悠さん» 雲雀さんと仁王書かせていただきました！丸井くんはもう少しお待ちください！ (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2015年5月28日 15時
