度し難い【蓮巳敬人】 (ページ3)

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褒めてページ3

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「ねぇねぇこれどう？」

彼の目の前に紙を突きつけて言う。
だけど彼は興味のないように、

「 …だからなんだ」

と告げた。

「もー冷たいんだから、ちょっとは褒めてくれて良くない？」
「俺が教えたんだからそれくらい取れて当然だろ」

そう、勉強が全くできない私に呆れて敬人が私に教えてくれた。
頭が良い彼は私の高校のテスト問題などいとも簡単に解けてしまう。

そんな彼に必死で頼み込んでOKしてもらった時は物凄く嬉しかったのだが、実際に彼に教えてもらう時はまさにスパルタ教師そのもの。

……出来れば思い出したくはないけれど。

「ほらみて、あれだけ点が取れなかった物理も今じゃこんなに点数が上がったの！それにね、クラス順位だってドベからトップ3入りもしたんだ～！」

敬人のおかげでここまで出来たんだよって事を知って欲しい。いくら厳しくてもその事実は変わらないのだから。

「全く、貴様が煩いから集中出来ない。ちょっとこっちに来い」

手招きを敬人は何か躊躇っていた。
不思議に思いつつも近寄ると、頭を撫で撫でされた。

「えっ？！」
「 …良く頑張ったな」

褒められたのがうれしくて照れる。

「えへへ、敬人が教えてくれたからだよ」
「まぁ、それはそうだが」
「だから敬人のおかげでもあるの！」
「調子に乗るなよあほA 」

口調はやや怒ってそうだけれど、撫で続ける手は優しい。

嗚呼、やっぱり好きだな。