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案内板からそんなに距離も離れてない場所。
歩いた時間で言うと10分無いくらい。
「ここ」とアツシが立ち止まった家の表札は
確かに虹村の文字が書かれていた。
氷室「ありがとう、アツシ。
お礼に帰りに好きなお菓子をあげるよ」
紫原「ねるやつ」
氷室「はは、OK。じゃあインターホン押すよ」
タツヤの指がインターホンを押すのを見て
心臓が一気に高鳴るのを感じた。
虹村さんに会えるんだよね。
どんな人かなぁ、優しそうな人だと良いなぁ。
そう思っているとドタドタと走る音が聞こえ
走る音は近づくと止まり
ガチャりと鍵と扉の開く音が響いた。
心臓数が最大限に上がる。
扉の方を見つめると
私の視界は下に下がった。
「はーいっ!」
思いの外、高い声に低い背の男の子。
「だーれ?」
よく見ると後ろに小さな女の子もいて
思わずタツヤを見るとタツヤも
目を見開いてかなり驚いた表情だった。
焦っているのか額に汗も滲んでいる。
どうやら状況に焦っているのは
私だけでは無いらしい。
次にアツシを見るといつの間にか
アツシはしゃがみこんでいて
そしてこちらもいつの間に移動したのか
小さな男の子と女の子に手を引かれていた。
「アツシ!遊ぶ!」
「あつし!お菓子食べよー!」
紫原「あー、お菓子何ある〜?」
氷室「…アツシ、この状況の説明を」
紫原「んーとねー…」
アツシが説明する前にドタバタと
また足音が響き既に開いた扉から
もう一人の人物が出てきた。
よく見るとアツシにじゃれる
二人と、特に男の子の方と似ている気がする。
けれどその人の背丈はタツヤくらいある。
いや、タツヤよりはちょっと低い、かな?
とにかくその男の人は外に出ると同時に
怒鳴るように声を上げた。
「おい!お前ら、勝手に外出る…な…え?は?」
けれどその声は途中で止まり、タツヤを見て
アツシと私を交互に見ていた。
しばらく交互に見たあとやっと落ち着いで
二人の男の子と女の子を家の中に入れた後
誰に言うでもなく「弟達が悪い」と言うと
その人は私達を見渡して、タツヤの方を見た。
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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様といつ付き合いますか (2019年5月1日 9時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - あの…僕のリク書いてくれてるのにあんな事言ってすみません 何があっても祥吾様を命懸けで守る執念が暴走してました (2019年4月30日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:由麻 x他1人 | 作成日時:2017年12月23日 18時