私の命を助けてくれた人はとある騎士でした (ページ3)

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父からの暴行ページ3

何もする事が無く、ぼうーっとしていると

ガチャリと鍵を開けた音がして

バンっと勢いよく玄関のドアが荒々しく開いた

……帰ってきてしまった

また始まる

『お…お帰りなさい、お父さん……』

言わないと前怒られたから、一応言っておく

すると、父はギロリとこちらを睨んできた

「お前、まだ生きてたんだな…目障りなんだよこの出来損いが！！」

机に置いてあった、昨日飲んでいた酒の瓶を私の方向に向かって投げる

避けられる気力もなくて頭にぶつかった

折角マシになっていた傷がまた血で滲んでいく

ボタリ……と血か涙かも分からない水滴が床に落ちる感覚がした

「今日もギャンブルで負けたんだよ、ムカつくからちょっと来い！！」

まただ

毎日ギャンブルで負けてきて何も関係ない私が殴られる

父のストレス発散に使われる

怖いとは思わない

どれだけ硬い物を投げつけなれても

どれだけ殴られようと

あまり痛いとは思わなかった

毎日の事過ぎて、

体が麻痺してきている

「鬱陶しい」だの「見てるだけで腹が立つ」だの「消えろ」だの

父の罵声は止まらない

どれだけ私に不満があるんだよ

その言葉そのままお前に返してやるよ

心の中ではいくらでも反抗できる

でも、それをしてしまうと本当に殺される

コイツに殺されるくらいなら自分から命を絶つ

コイツにだけは絶対に殺されたくない

だから、父からの暴行を耐えていた

警察を呼ぼうとは何回か考えたけど

それで、逆に反感を買って虐待が酷くなったら

そう考えると血の気がサァーッと引いていく

これ以上酷い虐待は耐えられない

今でも相当酷いけどもう慣れた

でもこれ以上は無理な気がする

酷くなる前にもう死んじゃおうかな……

そんな事を思っていると、父の暴行がピタリと止んだ

ずっと下げていた顔を前に向けると

「もういい、気が晴れたから今日はもう何処か行け」

［今日は］という事は、明日またされる

こんな辛い人生本当に終わらせよう

そう決めた