【BL】【仮面ライダー】冗談も程々にしろ！【短編集】

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冷たいメール。
何時しか電話も本数を減らし、遂には途絶えた。
「ごめんね」
こんなに簡単な、たった四文字が口に出せたなら
見栄っ張りなプライドが邪魔をしなければ
君に想いも伝えられるのにな

文面ではさらさらと流せても心は詰まる。
「今日も忙しいんだ…」
体感だけど、ほんのちょっと前まで逆だったのにね
無意識の内に、誰かへの通話をする為のボタンを押した。
自分の気持ちがエスカレートしていくのが怖くなる故に、貴虎を避けていくようになってしまった。
ずっと君の為に研究してたのに
悔しくて、虚しくて、空っぽの瓶のような気分が襲う。
どうせ君との仲はそんなもんだよ
私の、僕の心が少し行きすぎただけ
「なんだ、そう考えれば別に何ともないじゃないか…」
本能的に机に伏せた。
何故だろう
目尻が熱くなる。頬が濡れた。
どうせ君は僕の思いに気づかないんだ
「好きになっちゃ駄目だったかな…」
沈黙と、静かな嗚咽が陰を広げた。
凌馬はなんとか不安定な精神を整え、ここで悩まずに帰ろうとした。

その瞬間ドアが開いた。
「あ…貴虎…？忙しいんじゃなかったのかい？」
珍しく問い掛けに答えず、無言で凌馬に近づく。
「お前の気持ちに気付いてやれなかった」
ぎゅ…と強く抱き締められる。走って来たのだろうか、息が上がっていた。
「だから…なんで…」
優しく体を離し、貴虎は答える。
「…電話、してただろう」
後ろを振り向くと、『通話中』の画面が照らされていた。
「私としたことが…」
無意識に押した相手が、意識していた…貴虎を押していた。
何となく、誰かに聞いて欲しかったのだろう。
「あんなこと聞かされて、死んだりしたら困るからな」
はぁ、と感嘆の溜め息を溢した。
「その困るって、研究的に？それとも君自身？」
にこりと笑う
「…後者だ」


「貴虎、今日は一緒に帰らないか？」
「そのつもりだった」
手をしっかり握り、暖かさが伝わっていく。
「家に着くまで、離さない。いいね？」
「なんで…」
困惑しながらも、握り返す。
全てが始まる、虚ろに帰る。
そこから研究みたいに、一つずつ進めたら一番良いよね、



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やっと終わった。
最近暗い話ばっかり書いてしまう()
最後の句点の後はご自分でどぞお。(

君の気分。(貴×凌)※→←→

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