【BL】【仮面ライダー】冗談も程々にしろ！【短編集】

残業の〆(凌×貴)※ ページ3

※少々危なめです。



「…誰もいないとは限らないだろう」
ソファの上。
ここはユグドラシルタワーの中である。
つまり、社内。
そして、深夜。
更に、二人きり。
「こんな遅くまで真面目に残業するのって僕らくらいでしょ、絶対いないね」
上に乗っている凌馬を押さえながら貴虎は抵抗する。
「一応ここは社内だ…防犯カメラもある」
「切っといたけど」
「なんてことを…」
もう救いようが無い。貴虎は後々の展開が目に浮かんだ。
「貴虎、できることとできないことがあるけど、できることでしょ」
ゆっくりと口付けを交わす。
深く、深く口に広がる酸味は少しレモンに似ていた。
呼吸の為に少し離す。貴虎はなお抵抗する。
「会社でする必要もない。家でできることだ」
しかし凌馬は聞く耳を持たない。凌馬の手は貴虎の昂りを捉えた。
「っ…ん、あ」
「こんなになってるのに家まで待てないでしよ、貴虎は特に」
貴虎を撫でる。最初は声を抑えていたが、次第に色が付きだし甘い声を出すようになった。
そのせいで凌馬のまで昂ってしまう。
「ちょっ…立ったじゃないか…」
貴虎は少し涙目で睨み付けた。
「…自分で処理しろ…」
そんな貴虎を無視し、服を脱がせていく。
「責任取ってくれよ、主任なんだし」
軽く中に触れる。一気に熱さが襲う。
「…っづ、んぐっ…」
蜜が溢れながら、中に入っていく。
「んあ、っ、あ＿＿」
奥へ到達し、感じるところへ熱を集中させる。
「…ん、ぁあああ……っ」
貴虎は絞るように声を出し、珍しく目を潤わせた。
「ぁぐっ…ぁ、き、た…ｯ」
そのまま、涙を浮かべ限界へいった。
いつもはただ頂点へ達しても泣くことはなかった。
「貴…虎…？あ、痛かった…？」
自分のせいで貴虎が痛い思いをするのはもう散々だ。自分は優しくできたのだろうか。しかし、首は横に降られた。

「疲れたが…幸せだと、思ったんだ…」
首に腕を回して、ぎゅっと抱き締める。暫く、二人はそのままでいた。
「また、繋がってくれ」
「じゃあまだやっていいのかい？」
貴虎は強く、そして柔らかく抱き締めた。

「と……もっと、与えてくれないか」
凌馬は望み通りたくさん快楽を与え、自らも満足ができた。

社内での営みのその後、何日かはそのソファは二人とも直視できなかったようだ。

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