〃 ページ2
*
「マジかよ…」
「アイツ足にチーターでも飼ってんのか…?」
宮地先輩と木村さんが唖然とする中、黒子にナイスです、って手を差し出されたのでハイタッチする。
てかチーターって…表現上手いな←
「これで+3点か…い゙ッ」←
「気合い入れてけよ」
ボソッと呟いた俺の背中に衝撃が走る。どうやら日向先輩が俺に喝(?)を入れたらしい。
…アレ、何かデジャヴ?
「そのシュート……茶川か」
ボールを捕った緑間が、こちらを睨んで構える。りっさん?……あぁ。
「確かにりっさんには時々アドバイスもらってるけど、さっきのは違うよ」
どっちかというと、日向先輩のを参考にさせてもらいました。
「これほどの実力があってまで…全く、心外なのだよ」
「…なにそれ。誠凛が弱いってこと?」
「違わないのか?お前たちがここまで来れたのは間違いなく、アイツの力があったからだ」
緑間を見ながら俺が呟くと、彼は当然、とでも言うように答える。
アイツ……って、火神のことか?
「緑間って…頭良いけどアホだよな」
「なっ…」
「ぶふぉっ」
「笑うな高尾」
俺の呟きが聞こえていたのか、緑間の動きが一瞬止まった。と同時に、後ろから吹き出す声が聞こえた。いやホントのことを言ったまでなんだけど…
あぁ、そういや高尾って笑い上戸だったわ。
「確かに俺らがここまで来れたのは火神のお陰かもしれない。…けどな」
警戒しつつもシュートのフォームに入った彼を見据えつつ、1歩、2歩下がる。
「そんな
緑間の掌が、ボールを押し上げる瞬間。
俺は先程空けた緑間との距離を助走に使い、跳んだ。
自分の手が、しっかりとボールを弾いた感覚を覚える。
「ナイス鈴村!」
弾いた先には伊月先輩がいて、彼によって放たれたボールはすぐに黒子を通して日向先輩へ。
目が合った彼は、にやりとこちらを見据えつつも、確実にシュートを決めた。
「支えがなくとも…アイツは、もとから強かったのだよ」
「そうかもしんないね、でも、それは違う」
俺がそう返せば、文句ありげに睨む緑間。
「…負けたくない、強くなりたい、人一倍思ったからだと思う。
誰しも最初から強かったわけじゃない。お前も、仲間がいたから強くなれたんじゃないの?」
「…それは」
そう俺が言えば、緑間は僅かながらも目を見開いた。
しかし俺は、緑間の返事を聞くことなく駆け出した。
122人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイスクリーム(プロフ) - はじめまして。この作品すごく楽しく読ませてもらいました。無理のないように更新を頑張ってください。茶川さんと虹村さんが仲がいいところがかなり好きです。応援してます。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 88f513c2be (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - 私は中でも茶川ちゃん推しだからだと思うけどそろそろバスケでも活躍して欲しかったり(( (2019年7月16日 2時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 小冬さん» ありがとうございます!完結までは時間がかかりますが、付き合ってくれると幸いです! (2019年7月6日 8時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - とても面白かったです!!初めから最後まで夢中になって読みました。これからの先が、とてもおもしろそうです!!楽しみにしています。頑張ってください! (2019年6月29日 14時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 十夜さん» イチャつく…考えてみますね← (2019年4月30日 8時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ