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「……伊月先輩、良いですか?」
「おお、頼んだ」

「…チッ」←

木村さんから宮地先輩にボールが渡ったのを見て、伊月先輩とマークを入れ替える。
というか、俺がマークについた瞬間、完全に舌打ちしたよね宮地先輩…。どうか気のせいだと言ってくれ宮地先輩…。


____



「帝光出身者は基本ムカつく」
「えっと…すみません……」



残念ながら舌打ちは気のせいじゃなかったようだ。
物凄く顔を顰めている宮地先輩に、何故か謝ってる俺。
そんな彼は、ドリブルをしながら、俺の様子を窺い、隙を狙っている。
同じく、そんな彼の様子を窺い、隙を狙っている俺。…なんだこれ。


「…ホント、見た目は普通って感じなのに中身がな……」
「……」


ブツブツと何かつぶやきながらも、何とか俺を振り切ろうとする彼と、行かせまいとぴったりとマークに付く俺。
右……?いや、左か。ま、どっちにしろ行かせませんけどね。


「っ、これだから帝光出身はムカつくんだよ!!」


なかなか抜けないのに痺れを切らしたのか、彼はドリブルする手を止め、パスする体制へと変える。
さり気に嫌味を言われたが、気にしたら負けだ。


バシ、


軽い音が聞こえて、宮地先輩の手から零れて俺の方にバウンドされたボールを受けとる。
宮地先輩の後ろから、姿勢を低く構えた黒子がボールを弾いたのだ。


「ナイス!黒子」


慌てたように木村さんと高尾がこちらを向く。
……計画通り(`・ω・´)ドヤァ←


「帝光出身がムカつくのはわかりますが……アイツらと一緒にしないでもらえませんか。」

「…は?」


一言で言うならば形勢逆転。
ドリブルをしながら彼…宮地先輩の隙を狙う俺と、俺の隙を狙う宮地先輩。
やっぱ身長差が厳しいな…ここからどう持っていこうか。



「……臆病なんですよ、こう見えて。」
「今回本気を出せたのも、許可あったからというか。…ほぼ、決定事項でしたけど」
「俺はアイツら…キセキの世代とは、違います。」


俺は何を言っているんだろう。相手の先輩の一人に向かって…
でもまぁこの人、俺が本気出してない=手加減してることに怒ってたみたいだし。言い訳ぐらいはさせてもらおうかな。


「何というか…怖いんです。自分の実力に目がくらんで、周りが見えなくなることが。
このままじゃ、俺が俺じゃなくなってしまうんじゃないかって…」

「……」


…アレ?なんか宮地先輩、余計怒ってない?





「男のくせにいつまでもウジウジしてんじゃねーよ、轢くぞ!」

〃→←〃



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アイスクリーム(プロフ) - はじめまして。この作品すごく楽しく読ませてもらいました。無理のないように更新を頑張ってください。茶川さんと虹村さんが仲がいいところがかなり好きです。応援してます。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 88f513c2be (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - 私は中でも茶川ちゃん推しだからだと思うけどそろそろバスケでも活躍して欲しかったり(( (2019年7月16日 2時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 小冬さん» ありがとうございます!完結までは時間がかかりますが、付き合ってくれると幸いです! (2019年7月6日 8時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - とても面白かったです!!初めから最後まで夢中になって読みました。これからの先が、とてもおもしろそうです!!楽しみにしています。頑張ってください! (2019年6月29日 14時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 十夜さん» イチャつく…考えてみますね← (2019年4月30日 8時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作者ホームページ:  
作成日時:2017年5月14日 11時

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