リンカー2 ページ40
『あ、うっちゅ〜!その声は新入りだな!そうそう聞きたいことがあるんだけど、おまえあんずどこにいるかわかる?なんかあいついっつも側にいるんだけどこっちから探す時は全然見つからないんだよな〜って訳で新入り知ってる?』
凄い月永先輩めちゃくちゃうるさい。スピーカーにしなくても十分聞こえる。
「Leader?申し訳ございません、お姉様は知りません。あと私の名前は朱桜司です。いい加減覚えて下さい!それと、1つお聞きしたいことがあるのですが…」
『あ、知らないの?んじゃい〜よ、ばいば〜い』
「は?ちょ、ちょっと待って下さいLeader!」
『え〜おれこれからあんずを探す旅に出るから待つ暇なんかない!』
「Leader!!もうすぐ授業です!!」
なんか…朱桜君も大変なんだなぁ…
わかるよ、奇人変人の相手するの疲れるよね、身に見覚えがありすぎて同情しか湧かない。
因みにちらっと集まったギャラリーを見渡してみたけど月見里さんの姿は見当たらなかった。
いや、なんで今いないの!?チャンスでしょ?
むしろ今でしょ!?なんで!?
『はいはいわかったよ、なんだよ聞きたいことって』
やっと本件にこぎつけたらしい朱桜君が深い溜息を吐いている。
心中はお察しする、
が、頼むぞ月永先輩…どうかまともな回答を引き出してくれ……
「昨日薬袋さんという方にLeaderの楽譜をお渡ししませんでしたか?」
『──ん、ミナ…?誰だそれ?』
ですよね。期待するだけ無駄だったわ。
そして朱桜君気づいて、君も10数秒前に名前忘れられてたこと。
そんな目で見ないで……
『何か知らないけど昨日はセナに叱られた以外何もなかったぞ!で、そいつがなんかあったのか?』
「いえ、こちらの話です…」
あ、なーるへそ。これ嵌められたんだわ。
理解すると取るべき行動は実にシンプルだった。
朱桜君が一時的に机に置いてあったファイルを取るとそのまま人混みを避けてダッシュで教室の外に出る。
いやぁ、ドアの近くでよかった。
「ちょ、薬袋さん!?」
嗚呼、ごめんね朱桜君、ちゃんと説明するからね、
月永先輩に土下座してもらった後洗いざらい吐いて貰うから。
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翔。(プロフ) - 好きです!!最高に面白いです!!エリートヒキニート最高! (2019年1月20日 6時) (レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります! (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね! (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤 | 作成日時:2018年4月7日 1時