エリゼの子猫たち ページ6
「Aさん、また新しいバイト始めたって本当ですか?」
「うん、アンティークショップなんだけどさぁ…これがまた店長が変人でねぇ」
「頭にたんこぶできちゃってますけど……ま、まさかその店長さんが…!?」
「あ、これ前来た正義の味方にぶん殴られたやつ」
今日は『ヴィクトリア』じゃない日。
とある喫茶店で同僚の創くんと話しているとオーダーをとっていた筈のバイトの先輩のスバル先輩が話に割ってきた。
「なになに?Aまたバイト増やしたの?増やしすぎじゃない?大丈夫?」
「別に大丈夫ですよ〜業務自体はすんごい暇……あー、楽なんで」
まあ店長と客は変なんだけどそもそもお客さんもたまにしかこないし。最近はみかくんがどこからかけん玉見つけてきたからそれで遊んでる。
「本当に大丈夫ですか?お金が必要な事情はぼくにもあるのでわかりますけど、それで体が壊れちゃったら元も子もないですよ…」
「あ、ほんと心配されるようなものではないから……」
むしろ仮眠とったり遊んだりしてる職場環境なのでこれに慣れたらやばいかなとは思うけど。
「あ、それよりオーダー入ってたよ」
「スバル先輩それ先に言ってくれませんか?」
「楽しそうに話してたから俺も混ざりたくて☆」
「勤務中なんすけど…」
「そうなんだけど…まああの人ならいいかなって…」
また今日も来てる、とスバル先輩はテラス席の方を指さした。
「あぁ……」
お茶をウリにしてるうちの店では他の店には無いお茶があるなんかでその界隈ではそこそこ有名だ。
が、それ故にまたこの店もなかなかコアな客を寄せ付けてしまう。
「天祥院さん、また来たんだ…」
「どう考えてもしののんのシフトに合わせてきてるよね〜」
「どうする創くん、悪化しないうちに通報する?」
「えぇっ、そんなことないですよ〜?それにあのひと、いつもぼくの淹れたお茶がとっても美味しいって言ってくれるので…ぼくもそれが自信になってますし…」
「駄目だこの子天使だった」
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佐藤(プロフ) - 璃々衣さん» 初めまして、有難いお言葉ありがとうございます!色々と書きたいネタはあるのですがね…もっと更新できるように精進します。これからもよろしくお願いします! (2018年10月31日 18時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
璃々衣(プロフ) - 初めまして。とても素敵なお話で、何周も読みました……!お忙しいとは思われますが、更新楽しみにしております。お体に気をつけて、更新頑張ってください! (2018年10月29日 19時) (レス) id: 6b21f4271d (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - こめこさん» コメントありがとうございます…!いやもうそう仰って下さりとても嬉しいです。本当に更新遅くて申し訳ないんですがこれからも読んでいただけると幸いです(_ _) (2018年10月3日 1時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 突然のコメント失礼します。作者さまの書かれる独特なリズム感のある日常がかわいくて素敵で、とっても好きです。更新があるたびつい嬉しくなってしまいます〜。これからもひっそり応援させていただきますね (2018年10月1日 21時) (レス) id: daff2d3cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤 | 作成日時:2018年7月21日 21時