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しゅん、と悲しそうな表情を浮かべるリドル、驚き過ぎて叫び続けているエースに額に青筋を立てているデュース、そして何時もと変わらない笑顔だというのに目が全く笑っていないケイトとトレイ。
Aが怒りと悲しみを押し込めて、フェアリーガラを成功させつつ魔法石を取り戻そうとしているのに、彼らが乗り込んでしまっては失敗してしまう。
どうどう、と五人を落ち着かせていると、今度はフロイドが無言のまま立ち上がった。
｢Aは髪が短くても可愛いねぇ♡ ……でも妖精は気に入らねぇから絞めて良い？｣
｢お止めなさい。フェアリーガラが失敗すれば、永遠に春が来ない可能性があると聞いたでしょうに｣
｢だって！！ Aの髪を勝手に切るとか許せねぇじゃん！｣
現在はフェアリーガラの為の衣装を着ているからか、普段のようにぎゅうっと抱き締めてはこないものの、フロイドはAの髪を指で弄りながら、右手で腰を抱き寄せている。
ぷくりと頬を膨らませて、如何にも怒っています感を表している彼をどうしようかと頭を悩ませた時、何時の間にか後ろに回り込んでいたジェイドによって体が持ち上げられた。
帯を崩さないように、飾りをずらさないようにと慎重に触れているようだが、下ろすという選択肢はないらしい。
｢おやおや、本物の妖精なんかよりも何倍も美しいですねぇ。このままオクタヴィネルに攫ってしまいましょうか｣
｢それいいじゃ〜ん！｣
｢良くないと言っているでしょうが｣
｢ほら、お前達。今はそれよりもやることがあるでしょう｣
｢はぁい｣
｢かしこまりました｣
ジェイドはAのことを丁寧に床へと立たせると、フロイドと共にアズールの横側へと移動した。
フェアリーガラ当日にやることとは、と彼女が不思議に思っていれば、アズールから綺麗な小瓶に詰められた白銀の粉を手渡される。
さらさらと揺れるソレは一体何なのだろうか。
｢それは貴女の髪を元に戻す効果のある魔法薬です。液体状ではなく、粉末状な薬なので飲みにくいかもしれませんが……ま、そこは我慢して下さいね｣
｢金魚ちゃん達も呼んで、徹夜で作ったんだ〜。効果は確かめてあるから安心して良いよぉ！｣
｢ファッションショーを手助けすることは出来ませんが、せめて髪だけでも元に戻せたらな、と思いましてね｣
満足げに笑うアズールと満面の笑みの双子の話を聞いて、Aは一つの疑問を抱く。
彼らはどうやって、己の髪の毛が妖精に切られたことを知ったのであろうか。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
