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彼女がそう思っていることに気が付いたのか、アズールはコートの内ポケットに隠していた小さなドラゴンを腕に抱える。
ひょこりと顔を出したドラゴンを見て、Aは僅かに目を見開いた。
｢貴方、何故此処に｣
｢くるるっ！｣
｢私のことが気に入って、着いてきた……と｣
｢ぐうっ！｣
｢また撫でて欲しかったのに、最近山に来てくれないから自ら下りて来たと言うのですか｣
｢え、今あのチビちゃん話してんの？｣
｢動物言語学で習ったか？｣
｢いや、ドラゴンとの会話なんて習ってねぇよ！｣
｢オレ達、三年生でも習ってないんだからエーデュースちゃんは話せなくて良いんだよ〜？｣
｢｢なら、何でAは話せてるんすか！？｣｣
どうやらこの小さなドラゴン、以前Aが山に篭って癒されていた時に、猫や兎、熊や狼に紛れて甘えに来たドラゴンであったらしい。
元々種族的に性格が穏やかで、動物に好かれやすい体質のドラゴンであり、尚且つまだまだ成体には程遠い子供であった為、草食動物達も全く警戒せずに受け入れていたようだ。
そのまま動物達に紛れてAと居眠りを楽しんでいたところ、異常に彼女に懐いたのである。
｢そのチビちゃんがねぇ、アズールの部屋に忍び込んでたんだよ。テレパシーか何かで、Aの髪が切られたことを教えてくれたんだ〜｣
｢まだ授業で習ったことも、作ったこともない薬でしたので、リドルさん達に協力をお願いしたんです。そこの馬鹿三人組まで来たのは予想外でしたが……｣
｢そりゃあ行くでしょ。いっつもAには助けてもらってるわけだし？｣
｢それに僕達はマブだからな！｣
マブだから、という説明はよく分からないが、それ以外のことは全て理解出来た。
態々山から下りてきて、Aのことを探していたドラゴンは丁度妖精に髪を切られてしまう場面に同席しており、自分ではどうにも出来ないと判断してアズールを訪ねたらしい。
その結果、ハーツラビュルとオクタヴィネルが協力して魔法薬を作り上げたとのこと。
彼らからすれば"たかが"髪であろうに、何とも心根の優しいことである。
｢ありがとうございます。この御恩は必ず……お返し致します｣
｢何時もお前には世話になってるからな。その恩を返したと思ってくれたらいいぞ？｣
｢それな〜！ ってことで、はいチーズ♡｣
トレイとケイトに挟まれながら、頬に口付けをされた状態で写真を撮られる。
ある四人の額から、ぴしぴしと青筋の立つ音が聞こえてきたのであった。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
