イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第7巻 (ページ39)

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（３１７）イタズラ小僧、登場ページ39

春奈「だいじょう……」

目金「大丈夫じゃないですよ！」

春奈「ですよね……」

目金「グキッていいましたよ、グキッて！」

正座させられてしょぼんとする壁山に、足を捻ってしまった目金のアイシングをする柊が助け舟を出す。

チトセ「そう怒ってやるな。壁山だってわざとやった訳じゃあない」

目金「怪我したのは事実じゃないですか！大体壁山くんは、……？」

ヒートアップする目金の肩に、柊がポンと手を置いた。

チトセ「あんたええ加減にせえ。
左肩の骨も折られたいんか、あぁん？」

黒くにこやかに笑う柊のオーラに、目金が「ひいぃっ！」と悲鳴を上げる。

塔子「何でここだけツルツルしてんだよ？」

秋が一箇所だけ色の濃い床を撫でると、キュッキュッ、と音がする。

……確かにここだけ不自然だ。

秋「これってワックスじゃないかしら」

「「ワックスう？」」

みんなが不思議そうに口を揃えると、屋外の茂みから「うわあぁっ」と叫ぶ声が聞こえた。

？？「何すんだよ！放せー！」

小柄で低身長のそいつはいつの間にか聖羅に首根っこを掴まれ、宙ぶらりんになってジタバタ暴れていた。

葉月「おや？なぜ聖羅ちゃんがそこに……って。何で俺チトセ君の肩寄せてるんだろ？」

チトセ「お前はまた……俺がこんな顔だからって女扱いして……！」

葉月「ち、違うよ。俺は聖羅ちゃんを転ばないようにしただけだ。
ケド、さっきチトセ君は目金君のアイシングしてたはずなのに、……えーと、だからおかしいじゃないか？？」

支離滅裂で自分もこんがらがっているのだろう葉月たちがうるさい、こっちも首根っこ掴まれてるガキがうっさい。

だからあたしは、とりあえずこっちから黙らせることにした。

おもむろにガキの手を取り……手の甲に唇を落とす。

「「！？！！」」

？？「なっ……！な、な……っ」

聖羅「暴れるガキは、可愛くねーぞ」

そう言って見れば、そいつの顔が真っ赤になってもくもくと煙が出てることに気付く。

口をパクパクと動かすガキが、一度魔を置いて大きく息を吸った。

？？「放せよこの白銀女！」

円堂「白銀女……」

見たまんまの何の捻りもないワードを放つガキは首根っこを掴む手から逃れ、びしっとあたしを指差した。

？？「耳にイヤリングなんかして、血が出たらどうすんだよ！」

聖羅「出ねーし。舌にピアスはしてるけど」

べっ、と舌を出せば、予想外の反応だったのかガキの顔はトマトみたく更に真っ赤になった。