じゅうろく ページ17
「んー…体は起こせるけど、立てないし暇。」
お見舞い、お母さん以外来てくれるような人付き合いしてこなかったし。
当たり前なんだけどね。
でも、1ヶ月少し、凛月さんと一緒に居たから。
暇することなんてなかったからむず痒いというか。
ライブ映像でも見てみようかなとか、思っていればコンコン、とノックの音が響きゆっくりとドアの音がガラガラと響く。
お母さんかな、と視線をそちらに向ければそこに立っていたのはお母さんでは無くて。
「…え、と…凛月さん?」
「あはは、やーっと見つけたぁ。…あんまり、俺の手を煩わせないでよねぇ?」
あんたは寝てる俺の隣に居てもらわないと困るから、だなんて言う凛月さん。
消えたなら消えたで、無視すれば良いもののここまで探してくれるだなんて。
少し、期待する事とかは今までも沢山あったけどね。
なんだか「期待していいよ」って言われているかのよう。
「どうしてここが分かったの?私、確か死んちゃって…って間違えて伝えてたよね。」
「んふふ〜実はこの前、知ってしまっていたのです…♪」
「え、え?」
私さえ、知らなかったのに。知ってたなら教えてくれても良くないの!?
ぽかんとしていれば「ぜーったい言ったらAは混乱しちゃうでしょー」だなんて知った口でいう。
いやね、合ってるよ?合ってるけどね、私の事凄く理解してるけどね。
秘密はなんか嫌じゃんね。
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作者名:もっち | 作成日時:2022年7月2日 0時