36 君を (赤司side) ページ37
黄瀬「…続けてほしいって、言ってたッス」
赤司「…そうか」
やはりな。
…Aなら、そう言うと思った。
自分が傷ついても、それでもなお相手を心配する。
強い優しさを持っているから―――。
黄瀬「…赤司っち」
赤司「なんだ?」
黄瀬「…Aっちと、どうなったんスか?」
申し訳なさそうに聞いてきた。
Aは…Aとは………。
赤司「…僕は、終わりたくないけどな」
そう呟いて目を閉じると、Aの笑顔が浮かんだ。
・
・
=次の日の朝=
僕はいつも通りに、Aの家まで行った。
…やっぱり、ちゃんと話したい。
――おかしい。
インターホンを鳴らしたが、あまりにも人がいる気配がしない。
?「あら?帝光中の生徒?」
後ろから、大人の優しそうな女性が話しかけてきた。
軽くお辞儀をして、笑顔で答える。
赤司「はい。ここに住んでいる、水無月さんの友人です」
?「Aちゃんの?」
赤司「はい」
?「そう…お友達ができたのね」
少し嬉しそうにその人は微笑んだ。
赤司「失礼ですが…あなたは?」
?「あ、言ってなかったかしら?
Aちゃんのイトコの、東條咲(とうじょう さき)です」
赤司「イトコ…?」
首をかしげると、名刺らしきものを渡してくれた。
咲「そこのアパレル系の会社で働いてるの。
Aちゃんの、お母さんの妹よ」
赤司「Aの、母親の…?」
咲「ええ。だから、あの子のことはよく知ってるわ」
僕が驚いていると、ニコッと微笑んだ。
咲「もしかしてあなた、Aちゃんの彼氏の、赤司征十郎くん?」
赤司「え…?なぜそれを…」
東條さんはまた微笑んだ。
咲「私の家ね、ここのすぐ近くで、よくAちゃんの家に遊びに行くの。
その時に、嬉しそうにあなたのことを話してたわ」
赤司「僕のことを…?」
ええ、と言って頷いた。
咲「‘今日もたくさん話せたよ’、‘明日も会えるの楽しみ’って。
…あなたのことが本当に大好きなのね」
―――A。
けれど、東條さんの顔が曇った。
咲「…それで、Aちゃん、どこにいるかわからない?」
赤司「え?」
唐突に聞かれた。
咲「昨日、家に行ったら鍵もかかってなくて…。
机の上に書置きがあったの。
消えそうなくらい小さな文字で、‘さよなら’って」
――‘さよなら’――――?
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
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X
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西 - この方角に福があるはずです
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やまにゃん - 咲さん、お母さんの妹なら叔母さんにあたると思います (2017年1月1日 2時) (レス) id: e45b618f91 (このIDを非表示/違反報告)
花田める(プロフ) - 赤司くんと黄瀬くん間接キス笑 (2013年12月9日 17時) (レス) id: ca72276934 (このIDを非表示/違反報告)
陽向子(プロフ) - (≧▽≦)アキト君にも素敵な彼女が出来ると嬉しいです(/ω\) (2013年12月8日 12時) (レス) id: 176859212e (このIDを非表示/違反報告)
マユウ - 面白いです!あと、赤司サマってこの話だと何年生ですか?もし1、2年と3年の夏までの話だったら、目の色は両目とも赤だと思いますよ。 (2013年11月17日 14時) (レス) id: 9cd78b9c8c (このIDを非表示/違反報告)
haku - 面白いです♪これからも頑張ってくださいね(><)応援してます! (2013年11月13日 22時) (レス) id: 1dd923021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nami | 作成日時:2013年8月14日 12時