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32 とまれない…※ (黄瀬side) ページ33

じんわりと涙が滲んで、零れていった。

でも、構わなかった。


その泣き顔にですら、1つの優越感を感じていた。



黄瀬「これだけじゃ、終わらないッスよ?」



首筋や鎖骨、肩に同じように痕をつけていった。

痕をつけるたびに、身体をよじらせた。


オレを、感じてる――――。


白い肌に浮かぶ赤い鬱血は、すごく綺麗だった。



A「き、せく…もう、やめ…」



泣きながら、途切れ途切れに訴えた。

でも、止まれなかった。


少し肌寒い夜だったから、Aっちが暖かいのはすぐ感じられた。

その温もりが、もっと欲しい――。


下着の上から、包み込むように胸に触れた。



A「や、やだっ!やめて!」


黄瀬「ムリって言ってるじゃないスか。

往生際が悪いッスよ?」



…ヤバい。

ホントに最後までしそう――。


再び肌に唇を寄せようとした時―――。



黄瀬「ぐっ…!」



思いっきり誰かに殴られ、勢いで地面に倒れ込んだ。

口の端から流れる血を手の甲で拭った。



A「せ…征くん…!」



赤司っちだった。

鋭い眼でオレを睨んで、見下していた。



赤司「…黄瀬、どういうことか説明してもらおうか」



距離を詰め、胸ぐらを掴まれた。



赤司「どういうつもりだ」


A「征くん…!黄瀬くんは…」


赤司「Aには聞いていない。

…どうなんだ?」



憎悪の目でオレを睨む。

その眼を見て、なぜかハッと乾いた笑いがこぼれた。



黄瀬「…どうしたも何もないッス。

したかったからヤッたんスよ」



言い終えると同時に、再び頬を殴られた。

止まらずに硬い拳が当たるたびに、痛みで泣きそうだった。


…違う、痛みだけじゃない。

オレの心も、痛い――。


そのまま、赤司っちに何度も殴られた。



A「征くん、やめて!黄瀬くんが死んじゃうよ!」


赤司「これでもまだ譲歩している。こうなって当然だ」


黄瀬「っ…!」



…ヤバい――――。

もう、意識が……。



薄れゆく意識の中、Aっちを見た。


涙で腫れた眼で『やめて』と叫んでいた。




――――悪かったッス、Aっち。




そこで、オレの意識は途絶えた。

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やまにゃん - 咲さん、お母さんの妹なら叔母さんにあたると思います (2017年1月1日 2時) (レス) id: e45b618f91 (このIDを非表示/違反報告)
花田める(プロフ) - 赤司くんと黄瀬くん間接キス笑 (2013年12月9日 17時) (レス) id: ca72276934 (このIDを非表示/違反報告)
陽向子(プロフ) - (≧▽≦)アキト君にも素敵な彼女が出来ると嬉しいです(/ω\) (2013年12月8日 12時) (レス) id: 176859212e (このIDを非表示/違反報告)
マユウ - 面白いです!あと、赤司サマってこの話だと何年生ですか?もし1、2年と3年の夏までの話だったら、目の色は両目とも赤だと思いますよ。 (2013年11月17日 14時) (レス) id: 9cd78b9c8c (このIDを非表示/違反報告)
haku - 面白いです♪これからも頑張ってくださいね(><)応援してます! (2013年11月13日 22時) (レス) id: 1dd923021c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nami | 作成日時:2013年8月14日 12時

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