【黒バス】 君はもう僕のモノだ 【赤司征十郎】

１２　なぜだろう　（赤司side） ページ13

Aは大輝が声をかけると、見たコトもないような顔で笑った。

楽しそうに話しながら、パス練をしている。



A「大輝ってさぁ、好きな人いるの？」


青峰「あぁ？いねぇよそんなの」


A「モテてたくせによく言うよ(笑」


青峰「知らねー。そういう話は嫌いだっつったろ」


A「相変わらずお子ちゃまだね〜」


青峰「…言ったな？(ﾆﾔｯ」


A「へ？」



大輝はボールを１つ追加し、怪しげに笑った。

そのうちの１つを高く放り投げた。


Aがキャッチすると、額の位置に正確にもう１つのボールが飛んだ。

…こっちのボールはかなり速いな、大丈夫か？



青峰「ハハッ！仕返しだ」


A「サイッテー！こっちもやり返してやる！」


青峰「うわっ、このノーコン！変なトコに投げんな！」



Aはわざととも言っていいほどの大暴投をした。

軽く頭上を通過し、大輝の後ろの壁に当たった。




A「どーだ！」


青峰「ハッ！そうこなくっちゃな！」




…なぜだろう。

この光景を見て、なぜか心が痛む。




緑間「赤司、何をしているのだよ。次はスリーメンなのだよ」


赤司「ん？ああ、すまない」


紫原「赤ちんボーっとしてるね〜」


黒子「紫原くんは人のこと言えませんよ」


黄瀬「つかれたっス〜…」


紫原「おかし食べたい〜」


黄瀬「帰りはコンビニ寄ってかねーっスか？」


紫原「行く〜！」


緑間「うるさいのだよ」



…心の奥に、やっぱり引っかかっている。

なぜだ？


あんな笑顔は、僕には見せてくれない。



Aは…大輝のことを……好きなのか…？



…もしそうだとしたら、僕は一体どうするんだろう。



離れるのか？傍にいようとするのか？


…自分自身が分からない。





他人にかき乱されることなんて、今までなかったのにな―――。

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