優しい2人 ページ15
次の日の朝、いつもより重い足取りで学校に行く。
「Aー！」
後からすごいスピードで走ってくる謙也君。
うん、今一番会いたかったわ…。
「謙也君…オハヨウゴザイマス」
「あぁ、おはよう…て！なんやその顔！怪物みたいやで…寝不足か？」
さり気なくディスってくるが、変化に気づくあたり本当に流石だと思う。
「まあそんなとこかな…。」
「女の子なんやから自分のこと大切にせなあかん！」
「ううぅーーーげん"や"ぁ"〜！」
「はぁよしよし。なんや最近のお前はよー泣くなぁ…」
謙也君に慰められながら、登校する。
謙也君君は本当に心の友だよ、うん。
「おはようさん」
後から声をかけられた。その声は紛れもない白石君の声だった。
「おー白石〜」
「おはよう…」
気まずい私はちらっと白石君を見る。
相変わらず笑顔だった。
「A、待ってて言うたのに帰るなんて酷いやん、今日こそは一緒に帰ってもらうで？」
白石君なりの気遣いなのか、やっぱり優しい
昨日のことは気に無かったように振舞ってくる。
私の中で罪悪感が溜まる。あぁやっぱり私は醜い脇役だわ。
「え！昨日て練習試合やったろ？もしかして見に来てたん！？」
「ま、まあ…」
「声くらいかけろや…！」
「ごめんね…」
謙也君が可愛い。 それと同時にまたもや罪悪感。
すると色々何かを察したのか、白石君がポンポンと頭を撫でてくれた。
「今日部活オフやから、先帰らんといてな。」
ニコッと私に向けて白石君は言った。
「えー俺も混ぜろや！」
「あかん」
「ええやん！」
「あかん」
「即答すぎへん？」
「ふふっ」
2人のやりとりに少し笑ってしまう。
「お、やっと笑ってくれたやん」
2人はそう言うと私の頭をくしゃっと撫でた。
本当に2人は…もう大好きだ。
そして3人で学校にむかった。
「財前くん…？」
「…ん？なんや」
「最近ぼーっとしてるなぁって…。前にいた鈴村さん達見てたよね？」
隣で歩く安西が不安げな顔で話しかけてくる。
確かに、最近Aと部長を見るだけで変な気持ちになる。 いや、Aと謙也さんでもなる時はなる。
「あー、いつもなら部長の立ち位置が俺やったし。友達取られた気分で寂しいんやと思うわ」
いつもAと登校し、謙也さんが一寸先の角で俺らの待ち伏せしとったっけ。
「…財前くん、好きだよ」
「ん？あぁ、俺もやで」
「…。」
やっぱりちょっとぽっかり穴が空いたようだ。
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たかぴん(プロフ) - 百地さん» わーありがとうございます！こちらの作品放置気味ですいません…！少しずつ完成させるので少々お待ちを…！ (2018年8月14日 23時) (
レス) id: f6bd9ab8eb (このIDを非表示/違反報告)
百地(プロフ) - これは良い、謙也のポジションが良すぎて私も輪の中に混ざりたくなるね！ (2018年8月14日 3時) (レス) id: 2de6e8f809 (このIDを非表示/違反報告)
たかぴん(プロフ) - ナオさん» わわっコメントありがとうございますっ！！謙也くんとの絡みは一番書いてて楽しいです(笑) くっつけたいくらい(笑) オチはまだですが、焦らして焦らしまくるので是非気長に待ってくださると幸いです！頑張ります！ (2018年4月1日 12時) (レス) id: f6bd9ab8eb (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - すっごく面白いです！謙也といい感じの距離感だし白石さんもどんどん夢主のこと好きになってく感じも最高！財前が自分の気持ちに気づいてくれるのが待ち遠しいです！更新頑張ってください！ (2018年4月1日 4時) (レス) id: 133f7c6eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たかぴん | 作成日時：2018年3月31日 2時
