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光「この部屋にあるのは、本棚と上木鉢、あとはタンスぐらいですね」

『意外と広い割には物が少ないね』

私達は話しながら、部屋の中を調べる。

と、

『きゃっ!』

光「Aさん!」

突然本棚から一冊の本が落ちてきて、私は声を上げた。

光「大丈夫ですか?」

『う、うん。ちょっとびっくりしただけよ』

光くんは安心したように息をつくと、本を拾い上げた。

光「なんの変哲もない絵本ですね」

『でも、落ちてきたことに何か意味があるのかも』

光「そうかもしれません。一応持っていきましょう」

この部屋の探索は一旦終わりにして、別の部屋を探索することにした。

部屋から出て、すぐ近くにあったドアを開ける。

カギはかかっておらず、ドアはすんなり開いた。

『ここも広いね』

光「そうですね。その分、なにか手がかりがある可能性は高いです」

テーブルに椅子、本棚とタンスなど、風呂場までついていた。

なんとなく風呂場に近寄り、カーテンをめくる。

『ん?』

光「どうしたんですか?」

浴槽に違和感を感じた私は、思わず声を上げる。

『中になにかあるみたいなの』

光「栓を抜いてみればわかると思いますよ」

光くんに言われ、私は恐る恐る栓を抜いた。

ゴボゴボと音をたてて、水が流れていく。

完全に水が流れきったところで、浴槽の中にあるものを見つけて拾い上げた。

『カギ……?』

光「みたいですけど、真っ赤ですね」

真っ赤なカギなんてあるのだろうか?

血痕にしては違う気もしたため、私は疑問を抱いた。

『あとは何もなさそうだね』

光「そうですね。他の部屋を回ってみましょう」

地下室を移動して、先ほどの部屋以外のところを探す。

一番奥の部屋に入ると、変わった扉を見つけた。

『なんだろ、これ』

光「隣に番号入れるところがあるみたいですけど……」

扉のすぐそばには、確かに番号を入力するところがあった。

『でも、番号なんてなにもないよね?』

光「はい。そのことに関しては、なにもないですね」

完全に行き詰まったことにより、私達はその場で思考をめぐらせる。

『この本……なにかあるのかな』

なにげなく持っていた本に目をやり、本を開いた。

だけど、なにが書いてあるのかわからず、私は光くんに尋ねた。

『ねぇ、光くん。これ、なんて書いてあるかわかる?』

光「見せてください」

本を光くんに見せると、しばらくして「読めないです」と残念そうに言った。

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水無月梅雨(プロフ) - 風丸さんと円堂さんが死んで、その次は推しのヒロトくん!号泣しました。一星くんと両想い、おめでとう (2020年8月17日 14時) (レス) id: 94c4844f93 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 良かった…ちゃんと、かえって来てくれた! (2020年6月19日 19時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶之夢 - 風丸と円堂、ヒロトで大打撃なのに次は誰が死んじゃうのよ!更新頑張ってください! (2020年6月15日 21時) (レス) id: c7cfce80ec (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 光くん、ずっと守っていてくれてかっこいい!最後光くんが部屋から出ていっちゃったけど、どうなったんだろう。更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年6月6日 18時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 光くんむっちゃほんとにかっこよすぎる………Yニャンさんのお話ほんとに大好きです……!更新頑張ってください( *´艸`)応援しています! (2020年6月4日 12時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんたまファシル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年10月16日 18時

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