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舞台暗転...物語は加速し、終盤に突入する。
李｢...暑い...夜は涼しいのに、何故こんなにも暑いのかしら...？｣
真白｢姫、ゴミ山が燃えているわ！｣
李｢えっ...！？｣
真白｢早く逃げましょう！ここにいたら死んでしまうわ！｣
メアリーは姫の手を引っ張って、必死にゴミ山を駆ける。予め用意したルートで、唯一街に繋がる一つの細道まで。
...でも、姫の願いもメアリーの願いも叶わない。
真白｢...！こ、これは...｣
李｢唯一の出口が塞がれている...この重ね方、誰かが故意にやったものよ！｣
氷鷹｢言っただろ？もしもの時は、慈悲の一つでもくれてやるって。まさか本気でお姫様と仲良くなってるとは思わなかったよ。｣
真白｢破壊者...どうしてなの！？｣
氷鷹｢どうして？そいつは物心がある時から、このゴミ山の唯一の住人だ。汚れた人種を街で歩かせるわけがないだろう。人の良心、魂さえも汚すような女を見てるだけで反吐が出る。｣
李｢...メアリー...私、聞いたはずよ。隠し事はないかって。｣
真白｢そ、それは...｣
李｢唯一の友人...親友になってくれた。そんなあなたを信じれた。私の大好きな場所を壊すために、私に近づいたの！？あの生い立ちも嘘だったわけ！？価値観を共有したことすらも！？｣
真白｢...全部本当よ。すべては姫のために...｣
李｢お前は...私を裏切った。このゴミ山を破壊者に密告し、私までも殺そうとした。そんなお前の言葉を信じろと！？｣
真白｢それでも私は、君を選びたかった。初めて出会ったあの日から、あなたに恋をしていたの。｣
...姫はメアリーの心臓にガラスの刃を突き刺す。積み重なったゴミの向こうにいる破壊者は笑い、姫は泣き叫びながらメアリーを刺し続ける。
李｢私の願いを叶えなかった！！！どうせこの場所すら汚いと思ってるんでしょう！？｣
真白｢...正直...思ってるよ。だから...連れ出したかったッ！！！｣
李｢...！｣
メアリーも姫を刺す。どうせ願いが叶わないなら、共に死のうという思考の元でとった行動だ。
真白｢ああ...美しいお姫様...私の姫...｣
李｢...メアリー...｣
真白｢海で死ぬのも...悪くないと思うわ。でも、せめてあなたの大好きなこの場所で...共に死にましょう。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2021年3月22日 0時
