騎士であり、呪術師であり、プロデューサーである学生の話 (ページ21)

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...母親だけは娘を見捨てなかった。せめて着飾ってあげよう、少しでも報われるように。俺が演じた女の子は、母親だけには愛された。

書き換えられた台本では、それが違った。恵まれた女の子と恵まれない姫、その両者共に恵まれない主役へと変化した。

李｢...ねえ、この場所を宝の山だと言ってくれたの？｣

真白｢うん！私には素敵な場所にしか見えないわ！とても好きよ！｣

李｢そう...嬉しいわ。境遇も同じ、価値観も同じ。うん、あなたとは友達になれそう！さっきは拒絶してごめんなさいね。｣

境遇と価値観を同じにすることで、二人の仲はより深められる。同情されるよりマシな関係性だ。

李｢ねえ、せっかくだから名前を付けさせてよ。名前がないと呼びづらいでしょう？｣

真白｢名前...？わ、私に名前を！？｣

李｢人として生まれたなら当然よ。そうね...あなたの名前はメアリー！我ながらいい名前だと思うわ！｣

真白｢メアリー...メアリー！うん、すごくいい名前だわ！私の名前はメアリーよ！｣

李｢ねえ、早く遊びましょう？最近は失礼な人たちが多いから、私も退屈していたの。｣

真白｢もちろん！｣