【刀剣乱舞】人外神父と逝く、ブラック本丸改正 (ページ5)

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4.掃除ページ5

一旦、審神者用の部屋へ行き、政府から支給された着物を着る。が、

貴『小さいですね…』

せいぜい羽織くらいしか着れないじゃないですか。

｢すっ、すいません審神者様！政府にある着物で、一番大きな着物がそちらしか用意出来ませんでした！｣

貴『別にいいですよ？』

着替えは止め、て羽織るだけにしましょう。

貴『歌仙、始めますか』

｢…はい｣

.
まず廊下を拭く。
私の家も廃れてはいるが、此処まで汚いのは見たことが無い。綺麗好きな歌仙はわなわなとしていた。
雅じゃないと何度も呟いている。
日本の雅さは分かりませんが、とりあえず衛生的(歌仙)に悪いので雑巾で汽車拭きをする。歌仙と狐には綺麗な水バケツを運ぶ様に指示し、徹底的に開始。

貴『汚いですね。どれほど放置すればこんなになるんでしょうか』

｢…十数年くらいです｣

貴『そうですか。狐、そこのごみは袋へ』

｢はい…。それと、ぼくはこんのすけです｣

貴『貴方は狐だから狐でいいでしょう。歌仙、この雑巾を新しい物と交換してください』

｢ええぇ…｣

２時間弱くらいで、見える汚れは全て拭けた。後は、草むしりやら池の水やらですが…。

｢あの、言い忘れておりましたが｣

貴『何でしょう』

｢本丸の敷地内では、審神者様の霊気を注げば、綺麗さっぱりと元通りになるんです、よ……？｣

ほお、そういう大事な事は。

貴『先に言いなさ～い？』

狐の尾を掴み、逆さに吊るし濁った池の上で激しく揺らす。ヘドロやら微生物やらが、うじゃうじゃしてるでしょうね。

｢すいませんすいませんすいませんすいません！！！｣

貴『すいませんで済んだら、警察なんぞ居ません。それに、新人だからと容赦はしないですよ？』

ふふふふふふ…と笑う私を、遠目に見る歌仙。
変な事は考えない様に…。

.
貴『それで、霊気を注ぐとは、どうすれば良いんです？』

｢はい、要は…頭の中で意識するんです。対象へ、自分の霊気を与える様子を描く様に｣

想像すればいいのですね。承知しました。池を覗き込み手をかざし、霊気が渦のようになって注がれる様子を思い描く。
すると、徐々に汚れと濁りが無くなり、底まで見える程透明な水となった。

｢おお…｣

｢鏡の様だ…｣

狐と歌仙が感心した様な声を漏らす。
これを敷地内の全てにやるのですね。そう思っていると、背後から誰かの気配を感じた。即座に振り返り、降ろされた刃を片手で受け止める。

｢あ、貴方は…！｣

貴『どうかしたんです？＿一期一振』