【刀剣乱舞】人外神父と逝く、ブラック本丸改正 (ページ27)

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26.後悔ページ27

｢でもさっきの影、幽霊みたいだったよ？｣

貴『そうですね、青江。前に友人が言ってました。人は精神的に疲れている時が、霊に付け込まれやすいと。後から私も少々調べたのですが、人は活力、生命力を強く持つ事で基本、霊に取り憑かれる事はありません』

イメージですと、古代ローマで言う甲冑や盾だったり、戦国時代で言う鎧や兜だったり。生命力により魂は常にカモフラージュされています。

貴『ですがこれがたま～に崩れる時があります。それはどんな時でしょう？』

白山と鳴狐と青江が、隣に座って考えている。

｢心身的疲労？でしょうか｣

貴『はい。精神的に弱体化した状況ですと、活力低下し霊と同調してしまう。あくまで異例、なので大半がそうなる事は無いかもしれませんが…』

問題はそこではない。何故もこんなに“穢れと霊が同調し合っていた”のか、それと何故蜻蛉切に憑いていたのか。

貴『…蜻蛉切、貴方の話を聞かせてくれませんか。今がどういう状況であるか、混乱しているのは分かります。でも悠長に説明する時間もありません』

｢…分かりました｣

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｢…二代目に同派の村正を折られ、審神者が居なくなって尚も皆は人間を恨んでいた。三日月殿や蜂須賀殿に人殺しを強いられ、でも自分は誰も傷つけたくはなかった。ましてや罪もない審神者を殺すなど、苦痛でしか無かった｣

貴『命令に従わなくてはならない、でもそれは自分の意思でもなく望んでいない。そのような強い願望と葛藤の末、本丸に深々と溜まった穢れと殺された審神者の霊が混ざり合い、心優しい貴方に憑いてしまった…』

｢自分は、臆病者です。反抗すれば誰かが傷付くのでは、自分がしなくてはまた誰かを失ってしまうのではと、そればかり…｣

どうすればいいのだ。…と、顔を伏せる。
私は微笑み、顔を上げさせる。

貴『では、私に願いを委ねてください』

｢…委ねる…？｣

貴『貴方は今まで悩み苦しんだ。でもその負の根源は、私がいずれ解き放ってあげましょう。全てが元に戻せたら、大切な仲間と再会させてあげます』

青江との数珠丸恒次、蜻蛉切との千子村正。

貴『神父として、審神者として、貴方方を幸福へと導きます。どうか、それまでご協力をお願い致します』

深々と頭を下げる。

｢…こちらも何卒、よろしくお願いしますっ｣

これで新たな仲間、GETでしました。

貴『…では、また母屋へ行ってきます』

｢何かあるの？｣

貴『はい、“迎えに行かなくては”…ね』