【刀剣乱舞】人外神父と逝く、ブラック本丸改正 (ページ20)

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19.互いの務めページ20

貴『では、作戦を説明致します』

｢｢｢｢｢はい｣｣｣｣｣

刀剣男士を治し、円を作り作戦会議をする。
こんのすけは何故か逃げました。

｢(怖くて逃げたんじゃないですよ！！)｣

貴『現本丸を仕切る、三日月宗近、一期一振、蜂須賀虎徹を除く約九振の刀剣男士は尚も、私たちを捜し徘徊しています』

こんなに審神者側となる刀剣男士が増えたのを察した彼らは、目標を私だけではなく同じ刀剣男士にも変えたのだ。

貴『昨夜、にっかり青江を審神者部屋へ移動させる際、太刀の鶴丸国永と打刀の同田貫正国に目撃されてしまいました。今は三日月たちに知れ渡っている頃でしょう』

｢…あの、主。質問あるんだけど…｣

加州が手をあげる。

｢なんで、本丸を優先したの？｣

貴『…そうですね。治す方法も分かって、戦場に向かわせるのが定義なんでしょう。ですが、それではダメなんです』

｢どうして？｣

私は深く息を吐き、応えた。

貴『今、戦闘を優先していては間違い無く、“この本丸は堕ちます”』

瞬間、先程まで普通だった空気が、一瞬にして張り詰められた。信じれませんよね。

貴『皆様が朝食を撮っている最中、こんのすけと共に母屋に行ってきました』

｢(いつの間に！？)｣

貴『息を潜め、足音を立てずに陰から様子を伺ったのです。そこで偶然見つけたのは、蜻蛉切…』

｢蜻蛉切？彼がどうかしたのかい？｣

貴『はい、彼は……“既に堕ちていました”』

｢｢｢…｣｣｣

貴『観察結果、彼が堕ちたのはこの本丸がブラックと確定された約2～3年前後の事でしょう』

この本丸は8年放置されていた。つまり正確には彼は堕ちて尚、数年分の穢れと念が溜まっている。
もしかすれば、三日月たちはそれを知っていながら、彼を放置していたのかもしれませんね。

貴『皆は身を潜めていたからかもしれませんが、今の蜻蛉切をこれ以上野放しには出来ません。行き場のないあの穢れはいずれ暴走します。最悪、彼が折れてしまい次の目標を探しまた憑き、更に強大な念となり本丸の外へ出てしまうでしょう』

｢じゃ、じゃあ僕らに勝ち目はないじゃないですか！｣

堀川が声を荒らげ、私は眉をひそめた。

貴『だから貴方方が必要なんです。幾手に分かれ、蜻蛉切を捜します』

｢でも僕らは仲間を守る務『私は！』！｣

貴『誰も折らせはしません。これは“審神者”ではなく、AAとしての意思！そして、誤った者たちを正しきへ導く、神父としての務めなのです！！』