【刀剣乱舞】人外神父と逝く、ブラック本丸改正 (ページ15)

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14.人外ですから(定番) ページ15

三条のものに見つからずに、審神者部屋に着く事が出来た。堀川と加州は肩を寄せ合い眠っており、歌仙はうとうととした表情で帰りを待っていました。

｢主、無事だったんだね｣

貴『はい、心臓刺されましたが、この通り健康そのものです』←

もう誰もツッコまない。

｢その二振は…｣

貴『訳あって説得して来ました』

｢…そうかい。これで第一部隊は揃ったね…｣

貴『はい、ですが私はもう一仕事してきますので、貴方方は寝てください』

既に疲れていたのか、鳴狐と白山は眠っていた。ので畳に横にして、着ていた羽織を掛ける。
意外と小さいおかげで、二振共羽織にすっぽりと隠れました。

｢主！主は眠らないのですか！？｣

｢そうだ。万が一主が寝落ちしてしまったら、これから先困難になりかねない…｣

貴『いえ、大丈夫です。私は寝ません、と言うより眠くならないのです』

吸血鬼に睡眠はない。
本来ならば昼間に眠りにつくのですが、半分人間のおかげか太陽も平気で一睡と必要無いんですよね。

｢ですが！もしもの時があってしまっては…！｣

貴『長谷部、何度も言わせないでください。貴方の事嫌いになってしまいますよ？これは主命です。そのもしもの時に備え、貴方方は眠っていなさい』

貼り付けた笑顔を長谷部に向ける。刀剣男士とは心配性なんでしょうかね。

｢…承知しました｣

四半時後。皆の寝息が聞こえて来た後、静かに障子を閉じて廊下に出る。
さて、本丸を散策でもしますか。

.
刀剣男士たちの部屋は少し遠慮して厨の方へ、既に腐敗している肉と魚と野菜が流しに放置され、とてつもない異臭を放っている。
使用済みであろう食器には蝿が止まり、食べかけの食事には蛆が湧いていた。
なんて汚い。
食器棚は戸が破壊され、その下には割れた茶碗やコップが散乱していた。その中に一つだけキラキラとした食器が混ざっている。
破片を取り、観察した。

｢…それは多分、太鼓鐘くんの物だね｣

背後から声がして振り向くと、入口に私同様右目を隠した青年が一人立っていた。
にっかり青江、でしたっけ。彼も大広間にはおりませんでしたね。

｢君が審神者のAだね？三日月から聞いた通り、大きいんだね。…身長の事だよ？｣

貴『そうですか。して青江、太鼓鐘とは貞宗でしたね』

青江に輝く破片を見せる。彼はゆっくりと近付き、うんうんと頷いた。

｢彼は派手好きだからね。でもそれ以上に燭台切が好きだったんだ…。友好関係での事だよ？｣

貴『…ふふ』