【鬼滅の刃】鬼殺隊最強の(元最年長)無柱はヒーロー嫌い。弐

陸拾参(//) ページ17

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それからはもう、心がいっぱいになりそうだった。
心操の言葉の一つ一つが、無個性の僕らの心を劈く。個性を持っているだけで、僕らはそれが本当に羨ましかった。個性を持っていないだけで、責められて悲しかった。
でも個性を持っていたとしても、恵まれずにまた他人から責められて。個性の事情で自分のなりたいものになれない、彼はそういう社会の理不尽さと厳しさをうんと知っている。
ヒーローの学校に居るってのはなんだが、体育祭前に会った時から少し彼に興味はあった。

結｢ちょっと手洗い行ってくるわ｣

ｶﾅｦ｢……行ってらっしゃい｣

と言いつつ、建物内にいる彼の元へ行く。見えた。

結｢そこの君ー｣

人｢なんだ…って、あんた鬼殺隊の人か｣

一瞬驚いた様な素振りの後、胸を撫で下ろす。

結｢おや、鬼殺隊や僕を知ってるのか？｣

人｢知っているも何も、あんたは他の科でも有名だ。面被った鬼殺隊員がどうとか…｣

最初見た時はよく分からなかった。と心操は頭を搔く。へぇ、僕有名人なんだ。どうでもいいけど。

結｢君っていい個性持ってるねぇ｣

人｢そりゃ、どーも…｣

結｢その個性持ってるなら、鬼殺隊来てみる？｣

人｢遠慮…、は？｣

心操は何言ってんだこいつ、という表情をした。そういやA組や教師等以外には言ってなかったな。

結｢鬼殺隊は個性を持っていない人が多くてね、鬼との戦闘に不向きなんだ。それで君の個性を観察してみたら、何と操る事も出来るじゃないか！凄いよ｣

人｢…(無個性？じゃあ、あれは？)いやいや、洞察力が優れているなら分かるだろ。俺の個性、洗脳だぞ。命令したらその通りになる。下手すりゃヴィランになりそうな個性なのに…｣

結｢それは、見方次第さ｣

小中でどんな風に言われたかは分からないが、僕は何か良い戦力になると思っている。

結｢どんな理由であれ僕ら(鬼殺隊)としては、鬼にその個性を掛け操る事が出来れば、任務も早めに終わりそうで良いんだけどな…｣

やっぱダメだよね。まぁ、この子ヒーロー希望だし。ほぼ不死身の鬼と戦う僕らと命が有限の敵じゃ、厳しさが違うかもしれないし。
そこで話を切り上げ、それじゃあまたね。と言って、皆の所へ走って戻った。

人｢…///やばい。まじでやばい///本人と喋っちゃったわ。何あれ小さい。声めっちゃ綺麗。可愛い。マジ無理///｣


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結｢終わんない愛を抱いてたくないの、もっとちゃんと不安にしてよ…｣

何か変な気配感じるな。


？｢グルルルル…｣

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