「大丈夫さ！」って言ってくれる。 ページ5
神田さんがいない間、ずっと考えていた。
どうしてこんなことになっているのか。
どうして私は今、こんな岩場で役立たずになっているのか。
どうしても、シンクロ率という答えにしか辿り着けなかった。
それでも、どうして突然前触れもなくこんなことになったのか、という質問に明確な答えを見つけることができない。
「スノーレディ…」
いつもは腹立たしいほど酷いあの声が、今はとてつもなくいとおしい。
どうして声を聞かせてくれないの？
まだイノセンスを解除してないよ？
こないだなんて、イノセンス解放してなくとも声が聞こえたでしょ？
ほら、医務室でさ。
ねぇ、
私がどれだけ弱虫か教えてよ。
私がどれだけ役立たずか伝えてよ。
私がどれだけ弱いのか見せてよ。
いつもは嫌というほど言ってくるくせに、何いきなり静かになってるの？
何勝手に私に許可もなく、消えてしまっているの？
あんただって私がいないと何もできないくせにッ…
理不尽な仕打ちに、私は思わず声を荒げて叫んだ。
「スノーレディの………ッッ、」
今まで溜まっていたものと、不安と、恐怖と、怒りと、焦りと、
すべてものをかき集めるように息を深く吸い込む。
そしてお腹に力を入れ、まるで応援団のように声を張り上げた。
「バァアアアアーーーーカッ！！！！！」
自分でもかなり大きな声を出したと自負できるほど、叫んだ。
その声は、エコーになって響き渡る。
初めてエコーなんて聞いた、と小さく感動しながら私は座り込んだ。
体育座りに、足の間に顔を埋めるように、両腕を枕にした。
怖い。
これから、私に何が起きるのか。
計り知れない恐怖を感じる。
私が弱いからこんなことになっているの？
だからスノーレディにも飽きられたのかな？
だから私は捨てられたの？
じゃあ、もう二度とエクソシストとして戦えないの？
「…そんなのってないよ、」
ため息交じりに自分に呟いた。
思ったよりか細い、囁くような弱い声の自分に驚いた。
「…エクソシストになったばかりなのに…」
無気力な自分に嫌気がさす。
止まっていたはずの涙がまたじわりと溢れてきた。
どうしよう、
どうしよう、どうしよう、
混乱状態に陥った私は、とにかく自分を落ち着けないとと逆に慌てることになる。
大丈夫、何とかなるから。
…ラビ。
こんな時にラビならなんて言う？
…あぁ、少しだけ落ち着いてきた。
それと安心してきた。
だってあの人なら絶対、笑顔を浮かべて
「大丈夫さ！」って言ってくれる。
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∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - ログ@エネさん» ちょっｗ興奮しすぎじゃき（ 読んでくれてありがとう！少しずつ二人の仲を近づけていきたい！…です（ (2014年5月17日 19時) (
レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
ログ@エネ(プロフ) - おおおおお？ついに？ついに？ラビへの思いに気づくか？ (2014年5月17日 0時) (レス) id: 4873300096 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 夏みかんさん» そんな嬉しいこと言わないでください…マジで感激で泣いちゃいますよ>< 本当にありがとうございます！いつも閲覧頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもどうかよろしくお願いします！ (2014年5月12日 17時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん - 素晴らしいです。あぁ、めっちゃ好きです！更新頑張って下さい。 (2014年5月12日 15時) (レス) id: 6748ba7e6c (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 羽さん» 楽しませることができて光栄です！更新、頑張らせていただきますね＾＾ (2014年5月3日 23時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧ | 作者ホームページ：
作成日時：2014年1月12日 15時
