「シューティングゲーム?」 ページ43
「おぉー!結構綺麗さ、ここ!」
「本当だ。 おいしそうなにおいもするね」
「食べ物に釣られすぎさ…」
食堂をきょろきょろ見回せば、何人かまばらに食事をとっていた。
なかなか豪華そうでおいしそうな食事じゃないか。
今晩の夕飯が楽しみだ。
近くの看板には「この先ゲームセンター」と書かれていた。
それを真っ先に見つけたラビは、戸惑いもせずに看板の指す方向へ向かっていく。
思ったけど、ラビも結構子供っぽい…人のこと言えないけど。
「悪くねぇな。 これなら9日間の旅も退屈しなさそうさ」
「うん、それ私もう何話目か前に言ったよ」
と、汽車が突然のアナウンスとともにスピードを緩めだした。
どうやら途中下車が出来るらしい。
『お次は―…チアネスク駅になります―…この駅で―…10分ほど―…』
「あれ?やっぱりこの汽車は私が来たやつとは全然違ったりするのかな?私の場合はこんな駅で止まらなかったけど」
「汽車の種類もいろいろあるんだろ、きっと」
ゲームセンターの扉を開けた途端に耳に飛び込んできた雑音に、思わず耳を塞ぐ。
ゲームセンターってこんなにうるさいのか!何が楽しくてこんな雑音だらけのところに行くんだ!
この調子じゃ、スノーレディが起きちゃ…
「…あ」
そうか。
…スノーレディはもう私の中にいないんだった。
ぎゅっと胸の前で拳を握る。
いつもの癖で、また思い出してしまった。
もう、スノーレディが体内にいるのが当たり前になってしまったのはいつからだっけ…?
一人ぼっちの夜も、本当は…
「Aー!?」
ラビが騒音に負けじと声を張り上げて私を呼ぶ。
いつの間にか、ラビは遠くへ歩いていってしまっている。
「あ、何ー!?」
こっちも負けずと声を張り上げる。むしろ叫ぶ。
そうじゃないと、自分でも自分の声が聞こえない。
それほどゲームセンターがうるさいのか。
汽車の中なんだから少しだけ音量を下げてくれたっていいのに…
何はともあれ、ラビのほうに駆け寄る。
ラビが目指してるのは、どうも座って遊ぶゲームのようだ。
青い機体に、上部になんだかすごい装飾がついている。
「シューティングゲーム?」
「あぁ、Aもやるか?二人同時にプレイ出来るんだ」
「いいけど、私遊び方わからないから足引っ張ると思うよ?」
「大丈夫、俺ががっちりサポートするさ!」
ラビが私に何かしら重そうでファンシーな銃を渡してきた。
銃の下部にゲーム機に繋がるコードがある。
何これ銃じゃないじゃん。
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∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - ログ@エネさん» ちょっw興奮しすぎじゃき( 読んでくれてありがとう!少しずつ二人の仲を近づけていきたい!…です( (2014年5月17日 19時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
ログ@エネ(プロフ) - おおおおお?ついに?ついに?ラビへの思いに気づくか? (2014年5月17日 0時) (レス) id: 4873300096 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 夏みかんさん» そんな嬉しいこと言わないでください…マジで感激で泣いちゃいますよ>< 本当にありがとうございます!いつも閲覧頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもどうかよろしくお願いします! (2014年5月12日 17時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん - 素晴らしいです。あぁ、めっちゃ好きです!更新頑張って下さい。 (2014年5月12日 15時) (レス) id: 6748ba7e6c (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 羽さん» 楽しませることができて光栄です!更新、頑張らせていただきますね^^ (2014年5月3日 23時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∧∧ネコミミ∧∧ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年1月12日 15時